talia "地下鉄で隣に黒人が座ったら" 2025年11月9日

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@talia0v0
2025年11月9日
地下鉄で隣に黒人が座ったら
図書館の『人権』の書架にありました。初めて見た本で、タイトルと表紙のかわいさに惹かれつつ借りたらかなり真面目な内容で何度も背筋が伸びました。ボリュームも300㌻以上と多めですが1日で読み切れました。読んで良かったです。 韓国に住むイェロンさんがガーナ出身の恋人マーニさんと日々一緒に過ごしていて感じる社会に対する違和感を漫画にしたもの。SNSで発信していたものが注目され、本になったそうです。 正直特別真新しいことが描かれているわけではない…ハズ…と読みながら思いつつ、韓国における“外国人(マーニさんを含む黒人や白人)”、そしてマーニさんの隣にいるイェロンさんへのマイクロアグレッション(もはや直球の差別)が酷すぎて閉口するレベル。と同時にわかってるつもりで自分も無意識な視線、言葉、態度を道行く人に投げかけてやしないかとページをめくりながら何度も不安になったし内省した。 黒人というだけで物珍しがられたり不振がられたり、下品な言葉を(冗談のつもりで)直接投げかけられたり別に韓国に限ったことでなく日本でもあり得てしまいそうな話で全然隣の国の話ではないと思えた。 ヘアスタイルにおける文化盗用の話、日本の植民地支配の話、女性差別、障害者差別の話にも触れられていて、自分が見えてないもの、気付けていない、知らないものはいつだって存在するし、わかっているつもりで傷付けることだって有り得ると自覚する必要がある。「まずは苦しい経験をしたという人の気持ちに寄り添い、理解するよう努めることから始められませんか?」という作中の言葉を改めて心に刻んで大切にしたいと思いました。 漫画は2019年に韓国で出版され、日本では2024年に翻訳されたものが出版されました。出版当時のハフポストの記事も読んだ。 漫画のサンプルがいくつか載っていますが、大きめの余白に日本語と英語の台詞がそれぞれ書かれていて全体的にとても読みやすいです。 おそらく2010年後半の出来事を中心に綴っており、漫画の中でも描かれているブラックフェイスの問題や、実写版アリエルへの誹謗中傷などは実際に日本でも起きた出来事で、改めて他人事ではなさを感じました。 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_65d5d72ee4b0b65d69211c82
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