

talia
@talia0v0
- 2026年4月4日
群れから逸れて生きるための自学自習法向坂くじら,柳原浩紀読み終わったSNSで朱喜哲さんがおすすめしてて気になった本です。 おすすめと作者名だけで興味を持ったので本の概要をまともに調べずに読んだ(←)のですが、普段読まないタイプで面白かったです。著者のお二人は学生向けの塾講師をしているそう。 元は「【中学五教科】自学自習のための参考書・問題集リスト」というnoteの記事がきっかけの本らしいです。そう、学生向けの勉強ハウツー本だったのですが😂、資格試験に向けて勉強中の大人や独学(自学自習)で新しいことを学ぼうとしている大人にも参考になる、響くものがある本だと思いました。特に前半の「理論編」や後半に挟まるコラムはオーソドックスな勉強以外の場面でも応用が効きそうな意識しておきたいと思える内容でした。 https://note.com/kujiraworks/n/n86e6694382d1#bbf7967c-2e07-4948-9b9e-d0f5d9018f3a - 2026年3月25日
多様性との対話岩渕功一借りてきた読み終わった友人が読んでて気になって読んだ本です。良かった!オススメです。 「多様性」という言葉は思いのほか日本社会に普及し浸透したけれど、それは本当にマイノリティ当事者との連帯を意識したものなのか? そんな批判を「ダイバーシティ推進」「多文化共生」などのアイコニックなアプローチに提示したり、実際に編著者たちが取り組んでいる研究を題材に連帯の実践について考えたりする本です。特に弊社でも取り組んでいて、私もかなり肯定的に見ていた「ダイバーシティ推進」について、“「最初の追従者=アーリーアダプター」を対象としたマーケティングでしかなく、実際のマイノリティ当事者を対象としたものではない」という説明にはっとさせられた。 ただ正直、今の情勢から考えるとちょっと最先端の批判過ぎると思わなくもない。上のダイバーシティ推進もそうだし本書では「#トランス女性は女性です」についても批判的な(否定ではないアプローチを取ってるけれど、正直インターネットにはそれどころではないヘイターがうじゃうじゃいるのですが…という感想を抱く部分もある(2回書きますが書いてる側も決して否定はしていません)。 とはいえ普段から共生や他者との対話について考えてる人は新しい視点があって面白い本だと思います。 そしていろいろな批判があった上で一番最後のコラムを「批判にとどまらず具体的に実践すること(NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表インタビュー)」で〆たのは著者なりの思いがあったのではと感じました。 最後に、ちょっと長いけどこの一冊をよく表現してると思った第八章の最初の段落の文章を抜粋します。 “「多様性」という言葉は矛盾に満ちている。一方では鷹揚で心地良い響きをもち、それがかえって、本来であれば受け入れ難いような差異を受け入れやすいものとしてカテゴリー化し、管理することに容易につながる。しかしその一方で、日本社会は長らく人々や文化の多様性に関して無頓着で、ここ数年で謳われるようになったこの言葉への認識は概して希薄だ。そうしたなかで「差異を意識することがすでに差別だ」という論調を耳にすることがあるが、それは一様だったはずの社会で、差異があることをことさら強調することに対する拒否反応である。そこには差異も差別もなかったことにしたいという意識がはたらいている。” - 2026年3月22日
あなたのモヤモヤに効く世界文学堀越英美借りてきた読み終わった最近、映画が演劇を見て「古典って改めておもしろいな」と思い始めている自分にドンピシャでおもしろい本でした。 章立てされている悩みは一つひとつ創作らしいですが普遍的で実際にありそうな悩みばかりで、特に「老親がネット動画の影響で差別発言する→『ドン・キホーテ』」は昨今多くの人の悩みにヒットしそうでぜひ一読いただきたいです。 恋愛、家族、仕事、セルフケアと結構細かい悩みに焦点を当てたラインナップで誰かしら刺さるものが何かひとつはあるだろうし、パッと見自分と関係なさそうな悩みでも引き込まれるものがあって読んで良かったです。この本の紹介文を思い出しながら読みたいと思った本がいくつもありました。 ちなみに他にも面白かったのはちょうど映画化で話題の『嵐が丘』の「結婚に向かない人ばかり好きになる」でした🤣 - 2026年3月21日
非国民な女たち飯田未希気になる第二次世界大戦の間、アメリカの文化だからとそれまでできていたことがどんどん禁止され「パーマネントはやめてもんぺを着ましょう」と言われていたことを知った。そして女性参政権が欲しい主流派フェミニストは、一級国民として認めらるために戦争に協力していたことも何人かの事実を読んで知るようになった。そんな中、石を投げられてもパーマネントと洋服を着ることをやめなかった女性たちのことを書いてるらしく、興味を持ちました。 Podcast『私より先に丁寧に暮らすな #191』で聞いて気になりました。最後の5分くらいです。 - 2026年3月19日
家(チベ)の歴史を書く朴沙羅読み終わった買った - 2026年2月23日
日本の人種主義河合優子借りてきた読み終わった - 2026年2月12日
あらゆることは今起こる柴崎友香借りてきた読んでるSNSで見て借りた本なのだけれど予約の入った図書館の返却日よりもう少し時間をかけて読みたくて、紙の本を買うか電子を買うか迷っている…と書いて調べたら電書がないことに気がついた。もったいない。何の本かも知らずに読んで、あまりに自分の「わかる」の感覚が多すぎて驚くとともに戸惑っている。「わからない」部分ももちろんある。作者の柴崎さんはいろんな角度からいろんなものを見た話を書いた上で、徹底して「どんな普遍的なことも当てはまる人には当てはまるし、そうでない人もいる」と述べており、そうやって自分と他者を、他者と他者を切り分けて考えられるのは私からするとすごいなと思う。これ以上の感想を書くには少し時間をかけて反芻が必要なので取り敢えずこれだけ。 - 2026年2月1日
涙の箱きむふな,ハン・ガン借りてきた読み終わった買ったよ、良かった…図書館で借りたのに思わず通販でポチってしまいました。 予測不能に泣いてしまう女の子と涙を集めてる男の人が出会う話。絵本のような文体の薄い本ですぐ読み終わります。表紙買いしてハズレない作品です。 junaidaさんの表紙と挿絵が綺麗なだけじゃなく遊び紙が前後に3枚ずつ入ってるのが素敵すぎて口から変な声が出た。 私も子供の頃から泣き虫だったのでおじさんにたくさん涙をもらってほしかった。いらん涙やったかもしれんが← - 2026年1月31日
進学校の進路選択とジェンダー打越文弥,本田由紀読み終わった読書会の本でした!メンバー一同あまり刺さらなかった… 冒頭で「難関大学に進む女性が少ない」ことを問題視しているにもかかわらず、まとめの内容がジェンダーに関連しない普遍的なものばかり(①進学校の中身は地域や高校の偏差値によって異なる、②進学校の高校生たちは学歴先行ではなく将来の夢や目標を見通して志望校を考えている、③高校生たちの進路選択は周囲の人間やメディアとの相互作用で左右される)であること、進学校の男女生徒129人にインタビューしたとあるのに引用されるインタビューや統計が少なすぎることなどが不満の感想として上がりました。 例えば、章の中では#言葉の逆風という「東大に女性研究員が少ない」ことを問題視したハッシュタグについての触れられていますが、そのような周囲(家族、同級生、教員、その他)からの影響についての掘り下げ(3章)が浅く感じました。「男子は〜」「女子は〜」というべき論で語られることは無くなったとしつつも、九州大学を志望していた女子生徒が親の強固な説得で地元の大学に進学したことや、「女子は男子より浪人に弱めな傾向がある」と教師から言われたという生徒の発言があったり(1章)、本の中でも内容が微妙に矛盾していると感じましたし、そこと向き合ってほしいとも思いました。 - 2026年1月29日
借りてきた読み終わったおもしろかった! SNSで見て気になって借りた本…のはずなんだけど覚えてない。違うかもしれない。どこで知ったか忘れたけど図書館予約が良い感じに空いてて、年末年始の予約本も今年はそんなにこなさそう〜と思って予約したら怒涛の取置き連絡が5冊分くらい来て読み終わるのが今になりました。 タイトルにがっつり惹かれて読んだのですが、「出会い系にもいろいろあるんだな〜」からの「どこにでもヤリ目はおるんやな…」からの(ここまでまだプロローグ)、作者のアクティブさとフットワークの軽さとコミュ力の高さに恐れ入る本でした。 こういう活動(仕事でもないんですよね…🫨)は本の知識はもちろんのこと、自分のことと同じくらい、もしくはそれ以上に他人に関心がないとできないと思う。自分のことが一番可愛い私には無理です(੭ ᐕ) ご本人の人生やキャリアの不安と並行してサラサラと活動が進むんだけど、他者とのコミュニケーションにおける抵抗の無さが正直一番すごいなと感じたところでした。 あと正直というか、案外自分じゃない他人に勧められた本って興味が湧かないんだなと思いながら読みました。作中で20冊くらいいろんな人におすすめする本が出てきたけど読みながら興味が湧いてメモしたのが1冊だけで、もったいないことしたな…と思ったら巻末にまとめがあったのでありがたくメモしました🙏 名前は知ってるとかでもなくほとんどが知らない本でした。改めて作者の膨大な本の知識量(読書量)に恐れ入りました。 あんまり自分が読むタイプじゃない本を取ったと思ってるけど面白かった。 ところで作者の花田菜々子さんはこれともう1冊やたら長いタイトルの本を書かれているのですが年代がちょうど2018-2020年らしくなろう系の時流もちゃんと抑えてらして改めてスゴ…と思ったのでした。さすが元ヴィレヴァン店長👏 - 2026年1月17日
世界の適切な保存永井玲衣借りてきた読み終わった読みました! 年始から少しずつ読んで2週間いかないくらいで読めるかなと思ったけど結構かかった。『水中の哲学者たち』をこの本が出る少し前に読んで、よくやくこの本を読んだ今、すでに新しい御本が2冊出ていると記憶してます。 最初はタイトルがなかなか覚えられなくて、本を思い出そうとするたびにえーっとと調べていたのが読んでるうちにしっくり入ってくるようになったのが印象的でした。 みんな「世界を保存」したいと思う、「適切に保存」したいと思う、世の中の多くの保存は不適切だから。「適切に保存」したいと思っても、不適切な保存になってしまうこともある。それでも「世界を適切に保存」しようと試みる。日常のこと、東日本大震災のこと、パレスチナのこと。 急行列車に乗り合わせてしまったハエを心配する美容師さんの話、アリは「大丈夫」だけどハエは「心配」しちゃう話が良くて声出して笑ってしまった。笑わないから良い話なのに。 ああいう話を聞き出せるのって言われた時に「何言ってんですかあははー!」とか言わない人なんですよね。 この話既視感あって『水中の哲学者たち』にも書かれてなかったっけ…?とパラパラページをめくったけど見つけられなかった。見覚えある話なんだけどな……。『水中の哲学者たち』も読み返したくなりました。 あと誤字の話に誤字が少し愛おしくなりました。 - 2026年1月4日
男性育休の社会学中里英樹,早川宏美読み終わった買ったひと月ぐらいかけてやっと読了!難しかった…😵 けどおもしろかったし、最後まで読みたいと思わせてくれるものがありました。 表やグラフがいっぱいで作者はきっと数値化の人📈📊 『はじめに』に書いてるのですが作者は男性育休を研究して今本を出しているものの、当時自分が育児をするタイミング(1998, 2001)で育休は取らなかったそう。その後在外研究中に育児休業に関する国際研究ネットワークを紹介され、セミナーに参加したり、平日の夕方に子どもとゆっくり時間を過ごす多くの父親たちや、子どもが生まれて勤務日数を減らす多くの父親たちを見て「男性の育児休業」の重要性にようやく気付いたという。 第1章と2章は概要。男性育休の取得率の低さや、構造についての説明。落合恵美子の『21世紀家族へ』を読んだことあるとなんとなく聞いたことあるな…という感覚になる気がする。なんと恩師の一人らしい。帯も書いてもらってますね🙌 第3章は父母別の育児休業にまつわる量的データ。この辺からおもしろくなると感じたがグラフを読むのが苦手な友人は苦痛だったそう。育休を取得しなかった男性千人とかに対して育休をとった男性がたった1,2桁の量的データで意地でも分析してやるという執念を感じた章。好きです。💪 第4章は日本で実際に育休を取った(それも単独育休!)男性たちのインタビュー👨🍼 ここが質的社会調査という感じです読み応えありました。 第5章では日本の育休制度に触れながらドイツ、ノルウェー、スウェーデンなどで実践されているパパ・クオータ(父親の育休取得を促進したと言われている交代制の仕組み)について説明。 その次の第6章ではなんと実際にスウェーデン、ドイツに赴いて、現地で単独育休を取得する男性たちにインタビューをしています。ここも「視座が違う!」と思う部分と「日本に住んでる男性と同じ悩みを抱えている」と思う部分が絶妙に共存していておもしろかった。 第7章、8章は日本の政治がどのように育児休業制度を改正し、男性の取得率が2020年にようやっと10%を超えるまでの道のりを説明する。 ここですが2020年を境に取得率がわかりやすく飛躍しており、21年に 13.97 → 17.13 → 30.1 → 40.5 と2025年目標の50%も夢じゃない!という状況はコロナ禍在宅勤務の影響もまあまあありそうなのですが、本書でコロナ禍についての記載は全く触れられていないのが少し気になりました。 あと待機児童問題にもチョロっと触れられるけど2016年の「保育園落ちた日本死ね」からの変化みたいな話題もなかったので、ちょっと国会の議事録だけをデータソースにすると上澄みっぽい分析になるのだなとも感じた。この辺は研究を続けられるなら是非2冊目の本で触れていただきたいところです🙏 第9章で全体のまとめ、おわりに、という感じでした。 論文なのかな? 違うのかな? 位置付けがちょっとわからなかったのですが(🙇♀️)難易度高めながらも多くの男性(男性!)に読んでほしいと思う本でした。 特に7,8章の国会や内閣政府の動きについて読んでるとジロウさんの『日本のふしぎな夫婦同姓』に通じるものを感じ、「何があってもパパ・クオータは導入したくないし、それ以上に選択的夫婦別姓の導入をも阻止したいのだな…」と実感するなど_(:o 」∠)_ そういや以前『男性危機(メンズクライシス)?』という本を読んだのですが、この本に「男性学(Men's studies)の入り口の一つに“男の子育てを考える会”の運動がある」という話があるんですが、全体的にメンズリヴの社会運動は人数が少なすぎてフェミニズム運動ほどの力にならないのかなぁと思い出すなどした。 読んだ本の内容が繋がった瞬間だった。楽し〜〜〜! しかし私が読んでもあんま意味ないのよ! 男性が読んでくれよ!!! 色んな人に読んでもらうにはまず読んだ人の感想が必要…だとは思うのでちょっとキャッチーに感想を書きました! 『男性危機?』とあわせておすすめです! - 2026年1月2日
アイヌもやもや北原モコットゥナシ,田房永子借りてきた読み終わった買っただいぶ期間が空いてしまったけど『地下鉄で隣に黒人が座ったら』と同じ時期に借りてたのをようやく読み終わりました。 アイヌの事情やマジョリティである和民族の問題についてなんとなく目や耳につつも具体的に向き合えてなかった部分について知ることができた本でした。 マイクロアグレッション、トーンポリシングや「今はもう差別ってないよね?」などの現代的レイシズムという差別に関するものすごくベーシックな話から、差別の三つの形態(直接的、制度的、文化的差別)やマイクロインサルト、マイクロインバリデーションなど初めて聞く話がアイヌのエピソードを交えてとても簡潔に説明されてます。 どの章も読み応えがありましたが4章の「マジョリティはどうすればいいのか」の解説に惹かれました。アクティブバイスタンダー(積極的に被害を止める第三者)」という言葉を初めて知りましたが、自分が心がけたいのはこれだなと思いながら読みました。 調べてみると企業向けの研修とかもあるそう。今の大衆に必要なのは間違いなくこれでは。 - 2025年12月3日
- 2025年11月24日
「ありのまま」の身体藤嶋陽子読み終わった今月の読書会の本でした!今回はちょっと辛口です。 タイトルから想像できる通りルッキズムに関する本なのですが、あとがきに「作者はファッション研究を専門としており、美容整形やダイエットを研究対象としてきたわけではない。そのためこの本も学術的な専門書ではなく、あくまで筆者自身が抱えてきた、違和感や問題意識を共有することを目的としている本である」ことが書かれていました。 なので筆者が把握しているダイエットや美容整形の現状や、ボディポジティブムーブメントの功罪に関する筆者の個人的な意見が記されますが、現代を取り巻くルッキズムやそれに乗っかった商業戦略、それらの抵抗として生まれたはずのボディポジ運動に対する批判や課題といった視点は弱く感じました。正直そういうことは『はじめに』にちゃんと書いてくれないと需要と供給のミスマッチが起きてしまいますです…という気持ちになりつつ読了。 冒頭に「オシャレを楽しむこと、美容やダイエットに励むこと、そういったことが好きですか?」という問いがあって、筆者は「どちらともいえない」と答えてるんですけど、「好きですか?」じゃなくて「そういったことを“やらなければならない”と思いますか?」と聞かれたら強く“YES”と答える人なんだろうなというのが最後まで読んだ正直な感想。 おそらくなのですが、筆者自身がルッキズムによる葛藤を深く抱えながら問題について考えているが故に本書における筆者の主張が全体的に弱く、各章でインフルエンサーや誰かの鋭い言葉を引用して問題提起的に見せることでその主張の弱さを誤魔化しているようにも読み取れました。 それどころか、本文中で引用される2015年のルミネや2016年の資生堂「INTEGRATE」、2007年の大塚美容形成外科の広告について、ルッキズムの観点からもっと批判して良いはずなのにどう読んでも企業におもねってる(筆者にそのつもりはないかもしれませんが)ような説明になっており、ボディポジティブや「ありのまま」に対する葛藤以前に筆者自身のルッキズムの問題と本書における課題を切り離して論じれていないと受け止めざるを得ませんでした。 私自身、ボディポジティブや“「ありのまま」の姿を大切にする”というムーブメントについて概ね肯定しつつ疑問を抱えている人間です。“「ありのまま」の自分を愛そう”というけれど、社会に蔓延するルッキズムの規範やジェンダーステレオタイプ、異性愛規範などの問題が変わらないままボディポジティブを提唱するのは全ての問題やそれらに対する葛藤を「個々人の心持ちの問題に還元」にすることと変わりなく、ガス抜きや解消の場を失ったルッキズムが余計に強固に内面化されてしまうのではという思いがありつつ、具体的な解を持てていない(知りたい)と思って本書を読みました。第5章で書かれている「「ありのまま」で美しくあるために自分自身の素を磨き上げることが必要となったことは、かえって美容整形を選択する動機づけになっている可能性もある」「広告のなかで自然な美しさをみせる女性たちは、メイクや整形手術によってつくり込まずとも、素のままでも美しい女性たちであるのだから。そう思ってしまう自分自身と折り合いをつけていくことは、今の市場環境では決して容易ではない。」部分にも強く同意します。 だからこそ、「個々人の心持ちの問題に還元」することを本文中で批判しておきながら、「結局のところは、どのような方向性であっても自分の良き塩梅での「ありのまま」や「美しさ」を探りつづけ、《中略》自分自身と折り合いのつくところを見出していくしかない。」という『おわりに』の締め方はあんまりだと思いました。その結論が必ずしも誤っているとは思わず、筆者としても私が受け取るよりももっと前向きな気持ちでそう書いたのかもしれませんが、企業の広告に関する説明でも述べた通りルッキズムについての強い批判が本書の中にないため、読み手によっては問題を再生産したまま「個々人の心持ちの問題に還元」していると受け止めかねない不安があります。もしルッキズムに対する葛藤を切実に抱えながらこの本を手に取る人がいたとして最後の文を読んだら突き放されたように感じるのではないかとすら思いました。 - 2025年11月9日
地下鉄で隣に黒人が座ったらイェロン借りてきた読み終わった買った図書館の『人権』の書架にありました。初めて見た本で、タイトルと表紙のかわいさに惹かれつつ借りたらかなり真面目な内容で何度も背筋が伸びました。ボリュームも300㌻以上と多めですが1日で読み切れました。読んで良かったです。 韓国に住むイェロンさんがガーナ出身の恋人マーニさんと日々一緒に過ごしていて感じる社会に対する違和感を漫画にしたもの。SNSで発信していたものが注目され、本になったそうです。 正直特別真新しいことが描かれているわけではない…ハズ…と読みながら思いつつ、韓国における“外国人(マーニさんを含む黒人や白人)”、そしてマーニさんの隣にいるイェロンさんへのマイクロアグレッション(もはや直球の差別)が酷すぎて閉口するレベル。と同時にわかってるつもりで自分も無意識な視線、言葉、態度を道行く人に投げかけてやしないかとページをめくりながら何度も不安になったし内省した。 黒人というだけで物珍しがられたり不振がられたり、下品な言葉を(冗談のつもりで)直接投げかけられたり別に韓国に限ったことでなく日本でもあり得てしまいそうな話で全然隣の国の話ではないと思えた。 ヘアスタイルにおける文化盗用の話、日本の植民地支配の話、女性差別、障害者差別の話にも触れられていて、自分が見えてないもの、気付けていない、知らないものはいつだって存在するし、わかっているつもりで傷付けることだって有り得ると自覚する必要がある。「まずは苦しい経験をしたという人の気持ちに寄り添い、理解するよう努めることから始められませんか?」という作中の言葉を改めて心に刻んで大切にしたいと思いました。 漫画は2019年に韓国で出版され、日本では2024年に翻訳されたものが出版されました。出版当時のハフポストの記事も読んだ。 漫画のサンプルがいくつか載っていますが、大きめの余白に日本語と英語の台詞がそれぞれ書かれていて全体的にとても読みやすいです。 おそらく2010年後半の出来事を中心に綴っており、漫画の中でも描かれているブラックフェイスの問題や、実写版アリエルへの誹謗中傷などは実際に日本でも起きた出来事で、改めて他人事ではなさを感じました。 https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_65d5d72ee4b0b65d69211c82 - 2025年10月18日
ようこそ、ヒュナム洞書店へファン・ボルム,牧野美加読み終わった明日図書館に返さないといけない上に予約が100件近くある!🫨 と思って今日半日かけて読み終わりました‼︎ おもしろかった〜 3-6頁の小話が40章という少しずつ読める構成だと読み始めてから知って、もったいないことしたな〜と思ったけど中盤からはむしろ贅沢な休日を過ごしているのだ!と気を取り直しながら読んだので、幸福感マシマシの贅沢で充実した休日になりました☺️ 訳者あとがきに書かれていた「お仕事小説」という言葉がしっくりくる作品であると共に、こういう「お仕事小説」がもっとたくさんあると良いよね✨ とも思える作品でした。 私も実はいつかセカンドライフ的に「書店を経営できたら良いな…」なんて思ったりしている。正直本作の物語展開は書店経営としてはかなりビギナーラックに恵まれすぎてるとは思うのですが(インスタが人気、常連と同僚に恵まれる、経営が安定してそう?、体力仕事な描写が無く主人公が体を壊すこともない、etc...)、それでも「やっぱり書店経営は憧れるよね」、と「こうやって効率的に働くこと以外の、余暇を楽しみながら働くことを肯定する本があってほしいよね」が両立した作品でした。 ヨンジュとスンフの関係は「そうなるかな〜」と思ってたので着地点も含めて満足。個人的にはミンジュンとミンチョルの意外な接点に「あなたたち…そうなの……?!」と色めきたってしまいました…笑 あとは「ロン毛の本の虫、サンスさん」が好きです☺️ - 2025年10月10日
宙わたる教室伊与原新読み終わったドラマから本作を知って原作に辿り着きました。 各章視点となるキャラクターがいるのですが、ドラマだと第三者的に見ていたシーンでこのキャラクターはこんなことを考えていたのか、が伝わってより作品の魅力を感じることができました。 1〜4章はほぼ原作通り、それからの藤竹先生と科学部四人のやりとり、学会発表準備中のあれこれ、木内先生のキャラクターや相澤さんの仕事(苦悩)ぶり、藤竹先生の過去(恩師やかつての教授との対立)などが原作の雰囲気を損なわず追加脚色されたものだとわかって驚きました。 原作が素晴らしいからこそのドラマだと重々理解した上で、本を読みながらドラマにあるシーンも無いシーンも、ドラマで見たように頭に思い浮かびながら読んでいました。 改めて本当に素敵な作品だと思います。誰しもがどんな境遇にあっても、学びたいという意思があれば学び続けることができる。その素晴らしさをこの作品と共に、ずっと忘れずにいようと思います。 - 2025年9月27日
アンチ・アンチエイジングの思想上野千鶴子読み終わったどちらかというと副題の「ボーヴォワール『老い』を読む」がメインの本。 もともとみすず書房の連載をまとめたものらしいです。第1〜10章でボーヴォワール『老い』をさまざまな視点(文化、歴史、性、女性etc...)から焦点を当てて読み、第10〜15章でシームレスに現代の現代の超高齢化社会、高齢者福祉、アンチエイジングについての考察を行う。 30代という私の年齢は「“老い”を意識する」と言えば「まだ若いのに」と言われる年齢だと思う。 とはいえ私を含め同年代を占める私の友人たちは10代20代からの身体の変化を気にする人や、それこそ「認知機能が働いてるうちに死にたい」と口にする人もいる。 私はそこまで断言できないものの、でも自分がその時になったらどうしたいかわからない、問いに答えを出せずに優柔不断な態度でいるのが正直な所。この本はその答えを得るために読んだわけでも、この本を読んでその答えが見つかったわけでもないのだけれど、高齢者福祉、介護、認知症について章を割いて書かれていたことは少しだけでも私の解像度を上げてくれた気がしました。 第5章、上野さんの別著書からの引用だそうですが、以下の文章が好きです。 「フェミニズムが要求してきたのは、女も男なみに強い、女も男なみに能力があるから、男と同じように待遇してほしいということではなかった。女は弱い、喧嘩したら勝てないかもしれない。子どもを産んだら、ハンディができるかもしれない。だが、それだからといってなぜ強い者の言うことに従わなければならないのか。弱者が弱者のまま、尊重される方法はないのか。そう、主張してきたはずである」 もしフェミニズムが「女も男なみに」という思想だったとしたら、向老学もまた「年寄りになっても若者と変わらない価値があると言いつづけなければならないことになる。高齢者は弱者ではない、と言いつづけなければならない。齢をとっても若々しく生きよう、というアクティブ・エイジングの考え方を採る人もいる。だがそういう人は、自分がアクティブじゃなくなったらどうするのだろうか?」 「向老学学会というのは、老いに立ち向かう学会ではなく、老いを迎えいれる学会だ、そうわたしは信じている」 - 2025年9月14日
私の身体を生きるエリイ,児玉雨子,千早茜,宇佐見りん,山下紘加,島本理生,朝吹真理子,李琴峰,村田沙耶香,柴崎友香,能町みね子,藤原麻里菜,藤野可織,西加奈子,金原ひとみ,鈴木涼美,鳥飼茜読み終わったどこで見かけて気になった本か忘れてしまった…あまりこういうオムニバス形式のエッセイは読まないのですが、作家の何名かとテーマが気になったので読みました。 タイトルの「私」や表紙の雰囲気、寄稿者名からふんわり女性の作家を集めたエッセイであることがわかる。でも書かれている内容は女性性の話だったり、そうじゃなかったりする。ファッション、自慰、身長、怪我、老い、障害、不眠、etc... 肌感覚で“わかる”ものもあれば“わからない”ものもあり、“知ってる”話も“知らない”話もあって全部愛おしかったです。 気になってた作家の話は楽しく読めたし初めて見たり読んだりするお名前の方で愛着の湧く話もありました。藤野可織さん、金原ひとみさん、エリイさん、児玉雨子さんの書いた四つがお気に入りです。 こういう、何となく自分と属性の違い方の身体に関する話が読めるのは大変ありがたいことだと思いました。あと読みながら「私が自分の身体について語るなら、何をテーマにするだろう」ということも少し考えた。 おすすめ!
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