
雨
@___amadare
2025年11月10日
生誕の災厄 〈新装版〉
E.M.シオラン,
出口裕弘
読み終わった
みずから欲するときに自殺できると確信できなくなったとき、はじめて人は未来を恐怖するに至る。(p.120)
前を見るな。後ろも見るな。恐れず悔いずに、おまえ自身の内部を見よ。過去や未来の奴隷となっているかぎり、誰にも自己のなかへ降りてゆくことはできない。(p.133)
自己のなかへ還り、存在と同じぐらい、いや、存在よりももっと古い沈黙を見つけだすこと。(p.140)
しかし、一体、どうしたのかね、君は。どうしたというのかね。──何でもない。どこも、なんともないんだ。ただわたしは、自分の運命の外へ一跳びしてしまって、いまではもう、どっちを向いて歩いてゆけばいいのか、何にむかって駆け寄ればいいのか、まるで分からなくなっているだけのことだ。(p.320)



