
やえしたみえ
@mie_e0125
2025年11月10日
外国語学習の科学
白井恭弘
買った
読み終わった
蔵書
@ 自宅
「正の転移」「負の転移」、第一章に出てくるこの概念、日頃「色んな芸術を学ぶと絵に活かされるな〜」と思ってる感覚そのもので面白かった。(実際例として言語以外のスポーツでこの概念を説明する箇所がある)
もちろんタイトルどおり言語学の話なんだけど、この本を読むとそれこそ「正の転移」が、色んなジャンルでめちゃくちゃ起きる気がする。だから外国語学んでない人でも読む価値あると思う。
そして文章もかなり読みやすい! 「これなんだっけ?」とか「これはちがうのかな?」と思いそうなタイミングで適切に補足を入れてくれて優しい。
当たり前だけど第一章は序盤にすぎず、実際に外国語を学習するとき、ヒトに何が起きているのか?どのような実験や研究が行われてきたのか?そこから、外国語学習法についてどのような手法が効果的と推測されるのか?全部丁寧に描いてある。そして最終章で結局どうしたらいいのかってことを振り返ってくれる。しかも参考文献や索引もある。とても丁寧な作りの本で、そういった意味でも惚れ惚れする。
この本の初版は2008出版で少し古いけど、前著の『外国語学習に成功する人、しない人』の新版が2025年2月に出ているし、ロングセラーだからまだまだ読める本だと思う。前著は教科書としても使用されているようで、今作もそれを意識しながら執筆したらしい。なるほどわかりやすいわけだ。
ブックオフでたまたま目について購入したのだけど、かなり良かったし、あとがきで前著との併読をお勧めされていたので、そちらは新品を購入しようと思う。他にも著作があるようなので、全部まとめて気になるに入れとこ!