綾鷹 "独学大全" 2025年11月11日

綾鷹
@ayataka
2025年11月11日
独学大全
独学大全
読書猿
・記録を取る者は向上する。(P165) ・同じことが、あらゆる知識とそれらを学ぶことについて言うことができる。 知識は多くの人々の知的貢献からできており、その一つひとつが人類の認識能力を構成している。新しい知識を生み出すことは、人類の認識能力を拡大することである。個人もまた、それに接続することで自身の認識能力を高めることができる。ニュートンはこのことを「巨人の肩に乗る」と表現した。(P203-204) ・無知に立て篭もることは危険であり、最終的には致命的ですらある。知は可能であるというより不可避なのだ。知ることから逃げる者は、知的営為の果てに知ることができたかもしれないそのことを、やがて最も手痛い形で思い知らされることになる。 吉報もある。いくらかでもまともに物を知っている人(物を知ることが何かを知っている人)は、こうした痛みを繰り返し味わっている。だから彼らは他人の無知をそして無知に起因する失敗や迷走を、嘲笑しない。 真面目に無知に挑むことを続けていけばやがて、あなたの無知をあざ笑う人は遠ざかり、あなたを助けてくれる人、物を知る人に出会うことになる。(P276-277) ・過去とは、二度と省みられない廃棄物なのではない。それは我々の現在を支える大地なのだ。焦りに我を失い、浮わついた自身に気付いた時、自分がどこへ向かっているのかさえ見失った時、再び現在という地表を踏みしめるために、書物の遅さ・変わらなさは救いとなり恵みとなる。 ある部分で未来を追い求めていても、それ以外の部分では、人は旧態依然とした存在にとどまらざるを得ない。書物は、人の改訂されざる部分を、静かにいつまでも待っていてくれる。(P351)
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