
白玉庵
@shfttg
2025年11月11日

写真講義
ルイジ・ギッリ,
ジャンニ・チェラーティ,
萱野有美
読み終わった
好き
今夏、恵比寿で初めてまとめて作品をみて好きになったニワカである。バックグラウンドも当時のイタリア、ヨーロッパの写真の状況も全然知らないまま読んだ。
学生向けの講義のため、なぜ自分がこのように写真を撮るのかを深い思考と思いやりとともに語られており、上記ど素人にもすんなりと理解することができた。準備ノートも収録されていて、意図したとおり、またはそれを上回る内容の講義だったことがわかる。ちょうどデジタル技術が一般化し始める時期で、いま起きているトレースの問題やAIの濫用問題を予感しているような話もある。
絵画、映画と絡めて広い視野で写真の歴史を語る章が本当によかったが、一方でびっくりするほどマニアックに早口になっている最終章(特にディランへの愛!)ではちょっと笑ってしまった。言及されているレコードジャケットのあれやこれやを思い出しながら読んだ。
後書きも素晴らしい。まさに視界が清められる写真である。
図録をゆっくりみたい。
堀江敏幸の『戸惑う窓』を想起した。
メモ:MOMAの鏡と窓展の記録を調べる




