
okabe
@m_okabe
2025年11月13日

女の子の背骨
市川沙央
読み終わった
「オフィーリア23号」
家父長制を内面化させた那緒は、ヴァイニンガーの思想をSNSで発信し、フェミニズムに潜むマチズモを批判し、性的対象としての女を引き受ける。
しかし那緒の両耳の内側には悲鳴が溜まっていた。非在とされてきた女(オフィーリア、慰安婦、そして那緒自身)の悲鳴が。どれだけ隠そうと誤魔化そうとしても、女は確かに存在していた。
「女の子の背骨」
ガゼルは、思い難病を患う姉と比べて、自分の方が死に近いことを自覚している。だから五感を精一杯使って生きていることを実感しようとするし、それを姉に見せつける。
ガゼルにとって、何かを撃ち殺したいと思うことは、生きている実感の究極の形なのかもしれない。




