
okabe
@m_okabe
- 2026年1月7日
高校のカフカ、一九五九スティーヴン・ミルハウザー,柴田元幸読み終わった一人の女性の人生を、コールセンターへ電話が繋がるまでの独り言という形で描いていたり、ひとつの出来事が人々や社会に影響を与える過程を、斬首刑や影劇場を通して描いていたり、どの物語も発想と切り口が面白い。 本書に収録の9篇は原初に収録された全18篇の内の半分で、もう半分の9篇も今年出版されるとのことで、楽しみに待ちたいと思う。 - 2026年1月4日
音楽三島由紀夫読み終わった三島作品にしては、平易な表現が多く、且つミステリ色の強い物語で読みやすい。一方で、人間の屈折した内面を描くという点では、やはり三島らしい作品だと思う。 三島作品には、文体・物語ともに繊細さと危うさを感じる。読む毎に、三島由紀夫という人間についてもっと知りたいと思わせられる。 - 2026年1月3日
鬱病日記杉田俊介読み終わったかれこれ8年ほど心療内科に通っている。著者が綴っている、「人生が詰んでいる」「生が耐え難い」という感覚は自分も味わってきた。 著者が自身の状態を客観的に見ようとし、それを言語化できていることに驚いた。このことは病気の回復にも役立っているのではないだろうか。 - 2025年12月27日
光と糸ハン・ガン,斎藤真理子読み終わったエッセイは著者がどれだけ魂を削りながら作品を書いているかがわかる。詩は小説と通ずる部分がありながらも少し軽やか。日記は自然に対する愛情が伝わってくる。 斎藤真理子による訳者あとがきが充実しているのも嬉しい。ハン・ガン作品の特徴を「人間性の陽溜まりと血溜まりと」と表現しているのが印象深い。 - 2025年12月25日
リヴァイアサンポール・オースター,Paul Auster,柴田元幸読み終わったオースターを読むのはこれが初めて、柴田元幸訳は『インディアナ、インディアナ』に続いて二冊目。 本当に良い文章を読んでいる時、この時間がずっと続けばいいのに思う。本書を読んでいる時も同じで、物語は割と複雑なのだけど、そんなことはどうでもよくて、この心地良い文章にいつまでも身を委ねていたいと思った。 - 2025年12月19日
現代思想(2025 12(vol.53-)五十嵐彰,倉橋耕平,宮下萌,秦正樹,遠藤正敬,鈴木江理子,髙谷幸読み終わった田中雅子「社会的再生産をめぐる日本社会の矛盾」 別の本で読んだことだが、"労働力"として来日した外国人女性の妊娠"リスク"を減らす為に、恋愛禁止のルールを課したり、携帯電話を没収する職場もあるそう。リプロの権利が軽視されるこの国で、彼女らは日本人以上に厳しい立場にある。 宮井健志「外国人の「総量規制」は破綻する」 総量規制という議論があるとは知らなかった。一見、合理的に見えるが根拠は曖昧。"人間を国家の目的を達成するための「手段」として扱う、最も基本的な倫理規範からの逸脱である" 山本薫子「排外主義に陥らない反ジェントリフィケーションは可能か」 外国人に関わる様々な議論が「外国人問題」として雑に政治イシュー化されていることへの違和感。これは本書に載っている多くの論考に共通する。イシュー化させる前に、その「外国人問題」が本当に「問題」なのか、情報の精査が必要なのではないか。 - 2025年12月18日
現代思想(2025 12(vol.53-)五十嵐彰,倉橋耕平,宮下萌,秦正樹,遠藤正敬,鈴木江理子,髙谷幸読んでる李善姫「不可視の隣人」 結婚移住女性が公的システムの中で不可視化される時、頼れる先は日本の家族しかない。しかし、家族の理解が不十分であれば、移住女性は日本への同化を強いられ、文化とジェンダーの両面で多様性は失われてしまう。 小坂田裕子「アイヌへのレイシズムに潜む「権利と文化二分論」」 排外主義を考える時、それは外国人だけを対象にしたものではないことに気付かされた。アイヌと琉球にも独自の歴史、文化、アイデンティティがある。自分には教科書程度の知識しかなく、これから勉強しなければいけないと思った。 - 2025年12月18日
GOAT Summer 2025一穂ミチ,朝井リョウ,野崎まど読んでるモモコグミカンパニー「MARIA」 誰かに認められる、選ばれる、愛されるということでしか、自分の価値を感じられない玲奈。光輝はクールで最高なのではなく、冷徹でサイコだ。ありのままの自分に価値を感じられる人間ってどれほどいるだろう。 - 2025年12月17日
ファーストラヴ島本理生読み終わった初めて直木賞受賞作を読んでみたのだけど、自分には合わなかったかなあ。。 センシティブなテーマを扱っていながらも、平易な言葉遣いで書かれていて読みやすい。ただ、その平易さ故に、物語の重要なはずの描写ひとつひとつがいまいち心に残らない。 とは言え、純文学の系譜にいる著者。今作は合わなかったけれど、他の作品も読んでみたいと思った。 - 2025年12月16日
現代思想(2025 12(vol.53-)五十嵐彰,倉橋耕平,宮下萌,秦正樹,遠藤正敬,鈴木江理子,髙谷幸読んでる渡邉悟史「排外主義と外来種」 移民受け入れへの賛否と、外来種駆除への賛否の関係性についての調査があるなんて。外国人を外来種に例えた声優、好きな声優だったのでショック。 遠藤正敬「「籍」と「血」の観念」 戸籍は限りなくイコール国籍であり、日本人と外国人とを区別する。戸籍制度を廃止する国が多い中で、日本が戸籍に拘ることの根底には、排外主義的な思想があるのか? - 2025年12月15日
現代思想(2025 12(vol.53-)五十嵐彰,倉橋耕平,宮下萌,秦正樹,遠藤正敬,鈴木江理子,髙谷幸読んでる小ヶ谷千穂「「排外主義」をめぐる堂々巡り」 今の若者の感覚は、上の世代と比べて、まともだと信じている。一昔前よりも、外国人も障がい者も身近にいて、普通に接している。あとは、まともな投票が増えれば、社会はきっと良くなる。 中條千晴「境界を奏でる」 いつの時代も、音楽は社会に対するカウンターであり続けている。人種も国籍もセクシュアリティも超えて、息を合わせられる自由と、合わせないでいられる自由。その自由を守るための場の重要性。 - 2025年12月14日
GOAT Summer 2025一穂ミチ,朝井リョウ,野崎まど読んでる浅倉秋成×麻布競馬場「"逃げる"ための読書のすすめ」 本は不思議だなと思う。読んでいる間は現実を忘れられるし、同時に読むことによって現実をより考えることもできる。 上坂あゆ美×鈴木ジェロニモ「私の居場所、居場所の短歌」 「軽井沢で愛を詠む」同様、短歌って奥が深いなあと。意味だけではなくて、リフレイン、口馴染み、単語の置き場所とか。 - 2025年12月13日
GOAT Summer 2025一穂ミチ,朝井リョウ,野崎まど読んでる千早茜「日記の部屋」 久々に会う友人たちと喋ったり、家族と電話したり、先生や後輩とご飯を食べたり、温かい感じ。 方丈貴恵「落書き」 ミステリ好きの座敷童の名推理。本好きなら、人間でなくても会って話してみたい。 麻布競馬場「本棚の前に立つ」 未来に対して何も約束しないことは、今を誠実に生きること。でもその内実は不安や諦めなのかも。 浅倉秋成「最適を選ぶ」 柱にある亀裂から、ひとつの物語、そして哲学的な問いへ。想像力の賜物。 上坂あゆ美「居場所をさがす」 "ない"ことを表現する短歌がたくさん"ある"、そのこと自体が誰かの居場所にもなり得るんじゃないか。 鈴木ジェロニモ「おうどん」 自分から〜の歌が好きだった。自分が自分でなくなる環境からは、なる早で去った方がいい。 - 2025年12月12日
GOAT Summer 2025一穂ミチ,朝井リョウ,野崎まど読んでる夏夜米子「夜の底」 自分も誰かを冬夜にしているかもしれないし、自分も誰かにとっての冬夜かもしれない。あまりにも人間な冬夜、別にダサくないと思うよ。 酒寄希望「ミステリー小説を書こう!」 文字で読んで面白いネタ。たぶんコントではわかりづらい。そういえば、ぼる塾のネタ見たことないな。 - 2025年12月12日
YABUNONAKA-ヤブノナカー金原ひとみ読み終わった今年中に読んでおきたくて、滑り込み読了。 作中ではいくつもの性暴力が起こる。性暴力が起こったという事実は変わらないが、登場人物それぞれ解釈と時代の価値観で、事実の受け止められ方は変わる。 登場人物の解釈と時代の価値観、この縦横ふたつの軸を使って、#MeeToo以降を解像度高く527ページに真空パックしたような小説だと思った。 それにしても登場人物全員、思慮深くて自分勝手だ。 - 2025年12月10日
現代思想(2025 12(vol.53-)五十嵐彰,倉橋耕平,宮下萌,秦正樹,遠藤正敬,鈴木江理子,髙谷幸読んでる川久保文紀「トランプの壁と排外主義」 壁は、物理的な意味を超え、秩序ある国境のイメージを作るらしい。でも、マジョリティとマイノリティが混然一体となって共生している、そんな無秩序な秩序のある世界になってほしい。 五十嵐彰「極右政党はなぜ支持され、社会に何をもたらすのか」 政治家には、自身の言動ひとつひとつがメッセージ性を持ち、国民に影響を与えるという自覚を持ってもらいたい。差別的な意図はない、では済まされない。 奏正樹「排外主義とメディア信頼」 SNSはデマに溢れているが、かと言って伝統的メディアの信頼回復も難しいというか、新聞取らないテレビも見ない人が増えているのだから、そもそも信頼も何もないというか。 - 2025年12月9日
GOAT Summer 2025一穂ミチ,朝井リョウ,野崎まど読んでる上村裕香「全身政治家」 タイトルが超皮肉。終盤、スノードームが割れたことを皮切りに、僕の胸の中の澱みも溢れ出し、そして、雪の中の洋館で僕と市長のコントのようなやりとりが始まる展開、コントラストが効いている。 - 2025年12月9日
現代思想(2025 12(vol.53-)五十嵐彰,倉橋耕平,宮下萌,秦正樹,遠藤正敬,鈴木江理子,髙谷幸読んでる山崎望「右派ポピュリズムが問いかけるもの」 排外主義は、ポピュリズムとも民主主義とも結合しやすい。そう考えると、右派ポピュリズムが台頭する為の基盤は、時間をかけて着々と作られてきたとも考えられる。今、外国人排斥を許すことは、ひいては、あらゆるマイノリティの排斥を許すことになってしまうのでは。 - 2025年12月8日
GOAT Summer 2025一穂ミチ,朝井リョウ,野崎まど読んでる小原晩「遠山くんの実家で飼っていた犬の名前をもう思いだせない」 何と表現すれば良いかわからないけど、味わい深い文章。他のエッセイも読んでみようかしらん。 丸山春乃「クレジット」 社会人としての信用か、デザイナーとしての存在証明か。信用が呪いになるという発想はなかったので、今後他者からの信用を素直に喜べなくなりそう。 高遠みかみ「悪書」 ナチスによる言論統制が現代に存在していたら。もしかしたら自分たちはこういう世界に向かっているのかもしれない。言葉による表現の尊さよ。 - 2025年12月7日
現代思想(2025 12(vol.53-)五十嵐彰,倉橋耕平,宮下萌,秦正樹,遠藤正敬,鈴木江理子,髙谷幸読んでる三浦尚子「ヘイトスケープの増殖と「川口のクルド人」の現在地」 盗撮とSNSへの投稿、ヘイトデモ、参院選前の街頭演説。時系列で見てみると、排斥運動の規模が大きくなっていく様がよくわかる。ヘイトスケープ、嫌な言葉だ。
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