Reads
Reads - 読書のSNS&記録アプリ
詳しく見る
okabe
okabe
@m_okabe
  • 2025年10月8日
    別冊NHK100分de名著 集中講義 中井久夫
    雑誌版を読んでいたので、ほぼ再読。 “この倫理(執着気質的倫理)はその晩期に至って、仕事のほかに楽しみも見出せず、趣味もない、人格が仕事によって「占領」されてしまった多数の苦渋な人々を生み出してしまった” ワークライフバランスという言葉を捨てて、この国を立て直すことはできるのか、そもそも今必要なのは「立て直し」ではなく「世直し」なのではないか。中井の言葉がタイムリーに響く。
  • 2025年10月3日
    斜め論
    斜め論
    ケアの在り方について、世代間ギャップを感じることがある。それは、阪神淡路大震災を経験した95年以降を自分が生きてきたことが理由なのかもしれない。 また、職種間に於いてもギャップを感じる。具体的には、教育や医療の垂直方向の人間関係に強い違和感を感じる。それは、自分がSWerとして(水準化ではない)水平方向の人間関係を重視しているからなのだと思う。
  • 2025年9月28日
    NHK「100分de名著」ブックス 太宰治 斜陽
    『斜陽』をジェンダーの視点から読み解いている。目から鱗だった。やはり名作は、いつの時代に読んでも新しい。 小説家、作家はと呼ばれる人びとは「ほんとうのこと」をいう人である、というのも印象的だった。金原ひとみが「世界が間違った方向へ行くほど、作家は正しいことを書かなければいけなくなる」と言っていたことを思い出した。
  • 2025年9月27日
    斜陽
    斜陽
    「幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではなかろうか」この一文に全てが凝縮されているように思う。 退廃的なのに、少しの勇気をもらえる。絶望の中で小さな革命を起こそう。戦闘、開始。
  • 2025年9月15日
    エディ、あるいはアシュリー
    エディ、あるいはアシュリー
    印象的なフレーズの連続。移民として生きることの難しさ、ジェンダーアイデンティティの揺らぎ、虐待、DVなどの厳しい現実。幻想的な描写は、そんな厳しい現実からの逃避、または精神的な分裂を表していると思った。
  • 2025年9月14日
    暴力とアディクション
    痛みを痛みとして承認すること、自助グループ内での無批判性、アディクションに対するハーム・リダクションの必要性。これらの視点は援助者にとってかなり実用的なものだと思う。「精神医療からの逃走」の章も興味深かった。
  • 2025年9月6日
    涙の箱
    涙の箱
    ハン・ガン作品に通底する「心の傷とその回復」というテーマ。本書でもそれは同じで、涙を流すことが回復のための行為として描かれているのだと思った。junaidaの装画・挿絵も素敵。
  • 2025年9月2日
    空白を満たしなさい(下)
    前半はミステリー、後半は「分人」の考え方を軸として、登場人物たちが哲学的なやりとりをするといった内容。「分人」の考え方については、この小説より、新書『私とは何か 「個人」から「分人」へ』の方がわかりやすい気がする。新書をもう一度読み返したくなった。 最後の一行、こわい。
  • 2025年9月1日
    入管ブラックボックス
    名古屋入管でのウィシュマさん死亡事件をきっかけに入管に関心を持つようになったが、その実態については本書を読んで初めて知ることが多かった。 所々、著者の言葉に引っかかる点はありつつも、かなりフラットな視点から入管を語っている本だと思う。
  • 2025年8月24日
    そして誰もゆとらなくなった
    ゆとりシリーズ三部作完結編。小説の方では著者のことを「生きづらさ言語化の鬼」だと思っているのだが、エッセイの方はなんでこんなに楽しいことが書けるのか。意味がわからない。
  • 2025年8月17日
    空白を満たしなさい(上)
    感想は下巻を読んでから。
  • 2025年8月3日
    ムーア人による報告
    ムーア人による報告
    歴史上ほとんどなかったことにされていた黒人奴隷に光を当てた小説。物語を与えることは、命を吹き込むことだと思った。 400ページもあるし、登場人物多いし、けっこう頑張って読んだ感。
  • 2025年8月2日
    差別はたいてい悪意のない人がする
    アメリカでトランプ政権が続く今、日本で参政党が躍進した今、差別について改めて考えなければいけないと思った。 平等はゼロサムゲームではない。マイノリティの権利拡大=マジョリティの権利縮小ではない。誰が「ファースト」かということではない。
  • 2025年7月21日
    自分で名付ける
    著者に対して、フェミニストとして崇高なイメージを勝手に持っていたのだが、本書を読んで、(良い意味で)普通の人なんだとわかり、親近感が湧いた。 また、著者なぜ独自固有の世界観を持った小説を書けるのか、本書を読んで妙に納得したところもあった。
  • 2025年7月9日
    過去の学生
    過去の学生
    最近、自分はいつの間にこんなに大人になってしまったんだろうと悲しくなることがある。 著者は子ども時代に考えていたこと、感じていた違和感を今でも覚えている。それはとてつもない才能だし、本当に羨ましいと思う。
  • 2025年7月1日
    海と毒薬
    海と毒薬
    幼い頃、親戚に優しいおじさんがいた。おじさんは戦争に行った経験があって、父はよく「あの人だって、戦時中は相当残酷なことをしてきたはずだ」と言っていた。この小説を読みながら、そのことを思い出していた。
  • 2025年6月21日
    その後の不自由
    その後の不自由
    クライエントとの心理的距離が近くなってしまうことに専門職としての負い目を感じていたので、本書を読んで「巻き込まれることで見えてくることがある」ということを知れたことは大きな収穫だった。
  • 2025年6月16日
    きらきらひかる
    あとがきにある「ごく基本的な恋愛小説」との言葉。出版当時の価値観からすると、それは受け入れづらいことだったかもしれないが、今となっては腑に落ちる。 恋愛の形も、家族の形も、普通なんていうものはなく、まして他人から押し付けられるものでもなく、当人たちが納得していればそれでいいはず。
  • 2025年6月9日
    自傷行為の理解と援助
    自傷行為は、つらい瞬間を生き延びるために行われる。その中で感情語も退化していく。 目標にすべきは自傷をやめることではなく、自傷をしたくなった時/してしまった時に、周りの信頼できる援助者に話せるようになること。
  • 2025年6月8日
    仮面の告白
    仮面の告白
    主人公と三島とが重なる。主人公の人生も三島の人生も、生まれた瞬間から運命づけられていたように感じる。 戦争というものが、主人公の繊細で複雑な内面をより屈折させていて、それは三島自身も同じだったのではないかと思う。
読み込み中...