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okabe
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@m_okabe
2025〜
  • 2025年7月9日
    過去の学生
    過去の学生
    最近、自分はいつの間にこんなに大人になってしまったんだろうと悲しくなることがある。 著者は子ども時代に考えていたこと、感じていた違和感を今でも覚えている。それはとてつもない才能だし、本当に羨ましいと思う。
  • 2025年7月1日
    海と毒薬
    海と毒薬
    幼い頃、親戚に優しいおじさんがいた。おじさんは戦争に行った経験があって、父はよく「あの人だって、戦時中は相当残酷なことをしてきたはずだ」と言っていた。この小説を読みながら、そのことを思い出していた。
  • 2025年6月21日
    その後の不自由
    その後の不自由
    クライエントとの心理的距離が近くなってしまうことに専門職としての負い目を感じていたので、本書を読んで「巻き込まれることで見えてくることがある」ということを知れたことは大きな収穫だった。
  • 2025年6月16日
    きらきらひかる
    あとがきにある「ごく基本的な恋愛小説」との言葉。出版当時の価値観からすると、それは受け入れづらいことだったかもしれないが、今となっては腑に落ちる。 恋愛の形も、家族の形も、普通なんていうものはなく、まして他人から押し付けられるものでもなく、当人たちが納得していればそれでいいはず。
  • 2025年6月9日
    自傷行為の理解と援助
    自傷行為は、つらい瞬間を生き延びるために行われる。その中で感情語も退化していく。 目標にすべきは自傷をやめることではなく、自傷をしたくなった時/してしまった時に、周りの信頼できる援助者に話せるようになること。
  • 2025年6月8日
    仮面の告白
    仮面の告白
    主人公と三島とが重なる。主人公の人生も三島の人生も、生まれた瞬間から運命づけられていたように感じる。 戦争というものが、主人公の繊細で複雑な内面をより屈折させていて、それは三島自身も同じだったのではないかと思う。
  • 2025年5月31日
    小説のように
    小説のように
    どこへ連れて行かれるのかわからず、どんどん物語に引き込まれていく。それは解説で井上荒野氏が書いているように、一番肝心な情報をどこで読者に手渡すか、緻密に計算されているからだと思う。
  • 2025年5月22日
    急に具合が悪くなる
    急に具合が悪くなる
    濱口竜介監督によって映画化されるとのことで、興味を惹かれ読んだ。 いかに自分は確率論や必然性の中でこれまで生きてきたか。世の中は案外、運命や偶然の積み重ねでできている。そして、人と人との出逢いの中で偶然を生み出すことだってできる。 死を目前にした哲学者の言葉によって、自分は生きる勇気をもらったと思う。
  • 2025年5月20日
    小さくも重要ないくつもの場面
    小さくも重要ないくつもの場面
    リリあるいはバルバラは、生と死、そして自分自身の存在について考え続けている。彼女の人生に起こるいくつかの悲劇は、著者の静謐な文体によって、より残酷さを増す。
  • 2025年5月16日
    わたしたちの中絶
    わたしたちの中絶
    中絶を巡る不条理(配偶者同意が必要なこと、女性だけが罰せられる法制度、中絶後に抱える罪悪感、女性主体の避妊法が認可されないこと、性教育の遅れ)に心が痛むので、読み進めるのに時間がかかった。 SRHRの概念は、まだ一般化していないように思う。この概念がもっと広まって、社会が変わっていかなければならない。これは徐々に変わっていけば良いというものではない。今すぐ変わっていかなければならない。
  • 2025年5月7日
    人間失格
    人間失格
    ずっと積んでいたが、「津田篤宏と文学」を見て読もうと思った。 他人事として読むことができない。自分にも充分起き得る話、既に起きかけている話かもしれない。 人間の根源的かつ普遍的な部分を描いているからこそ、読み継がれるのだろう。ゴイゴイスー。
  • 2025年5月7日
    安全に狂う方法
    飲酒や薬物使用などはあくまで二次症状であり、アディクションの本質は「思考」への固着である。固着それ自体が、生を維持しようとすることそのものなのだろう。 表現/創造はセラピーになる。誰もがクオリティの高低に関わらず、気軽に表現/創造できる社会であれば良いと思う。
  • 2025年4月30日
    赤と青とエスキース
    最近、純文学ばかり読んでいたので、息抜きのつもりで読んだ。一枚の絵を中心に展開されるいくつかの人間模様を通して、人と人との繋がりの尊さを感じさせられた。
  • 2025年4月25日
    傷のあわい
    傷のあわい
    1989〜2001年にかけて書かれた文章だが、今改めて読まれるべき内容だった。ジェンダーについて(内面化された有害な男性性に苦しむ男性が複数登場する)、イスラエルとパレスチナの問題、人種や国籍の問題など。著者がいかにラディカルな視点の持ち主かということがわかる。
  • 2025年4月23日
    おいしいごはんが食べられますように
    いじわるな小説だと思った。自分たちが普段ちょっとだけ思っているいじわるなこと、でも言葉にはしないようなことを、わざわざ言葉にして、しかも絶妙な具合に誇張して。読んでいて心がむず痒くなる。
  • 2025年4月21日
    養生する言葉
    養生する言葉
    文学者、トランスジェンダー当事者、性暴力サバイバーとして、著者は「ちょこんとかたわらに置いて、ヒントになるような養生する言葉」を探し続けている。 著者の抱えた傷、社会に対する思い、優しさが伝わってきて、色々なことを考えさせられた。この本をずっと、ちょこんとかたわらに置いておきたい。
  • 2025年4月19日
    首里の馬
    首里の馬
    沖縄の未名子と、世界各地の孤独な業務従事者とが、データの共有によって繋がり続ける。それぞれが孤独なまま繋がり続ける。ミクロ且つマクロな物語。
  • 2025年4月15日
    雨の日の心理学 こころのケアがはじまったら
    ケアが先でセラピーが後、グッドイナフマザーであること、ケアには創意工夫があること、ケアの循環、ケアはつらくて楽しい。 ケアする全ての人にとって、この本は心の支えになる。これからも何度も読み返したい。
  • 2025年4月9日
    トラウマ
    トラウマ
    トラウマを抱えた人を支援する為には、環状島の外斜面や内斜面、内海の水際を自由に行き来できるだけの力量が必要なのだろう。 そしてアートの力を信じること。コロナ禍、不要不急の自粛が叫ばれていた頃、著者はどんなことを思っていただろうか。
  • 2025年4月9日
    東京タワー
    東京タワー
    不倫というテーマであっても、著者の端正な文体で綴られると、いやらしさはなく、むしろ甘美さを感じる。その甘美さ故に、派手なストーリー展開がなくとも貢をめくる手は止められずにいた。
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