やえしたみえ "天使と悪魔 (上)" 2012年1月1日

天使と悪魔 (上)
天使と悪魔 (上)
ダン・ブラウン,
片岡忠彦,
越前敏弥
今年は映画『教皇選挙』が流行ったのだから、みんなが『天使と悪魔』を読んでもいいと思う。殺人鬼により、コンクラーベ当日のヴァチカンへ反物質が持ち込まれる。ヴァチカンを舞台に殺人ゲームへ挑み、宗教と科学の対立を描くサスペンス。 小学6年生の頃、祖父の遺品整理の時に出てきて読んだ。それ以来何度か再読し、完全にダン・ブラウンのファンになって全作品読んでしまった。 シンプルにエンタメとして面白いのもそうなんだけど、幼かった初読の私の心に最も強く残ったのは「信仰」の二文字が持つ力だ。登場人物皆々の力強い信仰に私は惹かれたし、私のうちにも同じものが燃えていると確信を持った。宗教と科学の対立が描かれているが、同時に融和も描かれていた。他作品を読んでも、これはダン・ブラウンのテーマなのではないか?と感じる。 勿論、『天使と悪魔』も『ダ・ヴィンチ・コード』も眉唾情報が多く、あくまでフィクション、エンタメだからここに出てくる知識を鵜呑みにはしないでくれ!といちカトリックとしては思うけど、登場人物の信仰の強さだけは本物だ。彼らはめいめいに信仰を持っている。(持ってない人もいる) ロバート・ラングドンシリーズの中でも一番好きだし、一番面白いと思っている。全ての人に読んでほしい。
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