
yomitaos
@chsy7188
2025年11月14日
火喰鳥を、喰う
原浩
読み終わった
@ 自宅
横溝正史ミステリー&ホラー大賞を久しぶりに取った作品で、映画化も話題となった本作。読後の感想としては、「なぜこんな怖くも無く、ミステリー要素も弱い物語が大賞に…?」と戸惑いを隠せない。
ジャンルとしてはSFで、感覚は「リング」に近い。ただ、リングが非現実的な素材をリアルに見せる筆力の高さで読者を納得させたのに対し、本作はファンタジー要素が強くなりすぎて「自分には関係ない世界の話だな」と鼻じらむ上に、出てくるキャラクターの描写が薄く魅力を感じないこともあり、後半は惰性で読んでしまった感が否めない。
最初から「これはファンタジー小説だ」と思って読んでいれば感想は変わったかもしれないが、日本ファンタジーノベル大賞を取れるかといえば、まったくその域にはたどり着けていない。
かなり残念な読書体験となってしまった。(北斗総一郎という探偵役のキャラが人気だそうだが、なぜこの描写の薄さで人気が出るのだろう…)