ノエラプトル "田舎医者/断食芸人/流刑地で" 2025年11月15日

田舎医者/断食芸人/流刑地で
解説にカフカは「『?』のエンターテイナー」とあるように、頭にいくつもはてなマークが浮かんでくる読後。 どデカいインパクトだけが脳内にゴロッと転がされて、気づけばそれを抱えたまま物語が終わっている。 戸惑いや動揺というには大袈裟かもしれないが、ずっと心の中に「?」が転がったまんまなので、そこに吸い寄せられ、じーっと眺めてみたり、ツンツンつついてみたり、考察のし甲斐が大いにある。 中でも『流刑地で』が強烈だった。作中に出てくる、〈馬鍬〉のついた死刑執行の装置を想像するだけで、恐怖でゾクっとする。 将校の刑の執行が、ブラックユーモアというか、皮肉たっぷりの終わり方で印象的。
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