
Michika
@0610shun
2025年11月15日
三頭の蝶の道
山田詠美
読み終わった
借りてきた
久しぶりに山田詠美さんの本を読んだ。
文学を生み出す女性たちの内面には
これほど複雑で深みのある世界が広がっているのか。
女性同士の嫉妬に近い憎しみと愛に近い敬意。
人の中に渦巻くいびつなものを
言葉で魅了することの凄みを感じた。
きっとこの本に登場する女性たちの描く文学は
読むことで何かの答えをくれるものではなくて、
抱えている問いをさらに深めるものになるんじゃないかと思わされた。
いつまでも問いを残すような存在感を
植え付けられたような気持ちになった。
大正、昭和、平成、令和と
様々な時代を生き抜いた女性作家たちの、
身を削って何かを生み出した後に
また上等な肉をつけて再生していくような
ゆるぎないたくましさも感じた。




