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Michika
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@0610shun
青が好き
  • 2026年4月4日
    すべてが円くなるように
    原田マハさんの本を読むと 絵が持つ独特の静けさの奥に 熱が感じられる。 それが物語に自然に溶け込んでいるから、 芸術作品を堪能できた気持ちになる。 真珠がいろいろな形で登場し、 人との縁、物や景色との縁を通して 時間をかけて痛みが"円くなる"のが 表されているのを感じたし、 登場人物の過去と今をさりげなく結びつけているようだった。 真珠は自分の生活には縁のないものだけど、 時間をかけた分の 鋭い輝きとは異なる繊細さと、 あたたかい光として描かれる表現が印象深かった。
    すべてが円くなるように
  • 2026年3月31日
    わざわざ書くほどのことだ
    独特の切り口や絶妙なワードセンスで 日常や思い出が記されていて、 勢いのある文章だから一気に読んじゃった。 クスクス笑えるエピソードばかりだけど、 長瀬さんがさらけ出す劣等感とかも 何となく共感できるものばかり。 それを面白く取り上げてくれることで、 人間らしさというものが愛おしくなった。 誰かの人となりがわかるエッセイは楽しい!
    わざわざ書くほどのことだ
  • 2026年3月28日
    マリエ
    マリエ
    「夫婦」とか「妻」とか「母」とか、 役割のように名前を与えられちゃうと "らしさ"みたいなものを意識しなきゃいけないのかなぁと感じてしまった。 役割に流されて 本当に欲しいものや 心の奥の気持ちを忘れていくような気もする。 本当に自立して 自分のことを理解して 自由に生きるというのは 結婚していようがしていまいが とても難しいのだと思った。 誰かと共に生きていくために必要なのは 条件なのか、それとも愛なのか。 結果がどうでも、 その出来事が自分の人生を前に進めてくれるのであれば 大切な時間だったと思えるのだろうか。 小説全体に染み込んでいる 色や匂いを共有することが 人と人のつながりを濃くしていくという表現がとても素敵だった。
  • 2026年3月28日
    麦本三歩の好きなもの 第一集
    ほのぼの系ご自愛小説だと思っていたけど、 読む時の精神状態のせいか、 三歩ちゃんのようにのんびり生きているつもりでも、 周りの見え方はそうではないこともあるという メッセージを感じてしまった。 個性は仕事の完成度で表現せよとされ、 真面目さが割を食う社会。 三歩ちゃんみたいな"自分への緩さ"は怠慢ではないと思うけど、 嫌な思いをする人は確実に存在する。 正直さは時には疎まれると思う。 でも相手の張り詰めてたものを解き放つ力もある。 自分のダメな部分をわかっているけれど、 我が道を行く程強くもない。 どこかの誰かの物語でもあり 自分に思い当たる物語でもあり、 そんな所がこの本の愛すべき点だったと思う。
  • 2026年3月22日
    パイロットフィッシュ
    パイロットフィッシュ
    記憶というものは カメラロールみたいに映像が浮かんでは消えるようなイメージを抱いていたけど、 深い湖に例える表現に感銘を受けた。 自分の胸の内にある深い湖に眠る記憶。 波の動きによって底から浮上してきたり、 手を伸ばしてもまた沈んでいったり。 出会いと別れが プカプカ浮かび上がって切ない気持ちになる。 でも苦しみ悲しみみたいな 毒を浄化するイメージも生まれて、 どんな記憶も人生を歩む上で必要な要素なんだと考えさせられた。 観念的な印象もある内容だけど、 不思議と惹き込まれる美しくて浮遊感のある文章だった。
  • 2026年3月18日
    消えていく日に
    「普通」の描き方がすごく心にピッタリくる。 日々感じる少しモヤっとした気持ちとか 名もなき感情を 言葉としてちゃんと形にしてしてくれているような…。 特に大きな盛り上がりがなくても 「あ、わかる。あの感情だ」って 蓋をしてた記憶がリアルに感じられる。 日々の中で 「この感情忘れたくないな」って瞬間がある。 だけど必ずその気持ちも薄れて消えちゃう。 そんな瞬間の感情を呼び起こしてくれる。 どこかの誰かの出会いと別れの物語なのに 等身大で既視感があって すごくよかった! 単行本の表紙もかわいい🎀
    消えていく日に
  • 2026年3月16日
    時をかけるゆとり
    朝井リョウさんが大好きになる! 読む人のメンタルを一切邪魔しない読み心地。 大学生時代の天真爛漫で自虐的なエピソードを 俯瞰して冷静にツッコミつつ、 こんなに楽しく伝えられるなんて。 面白さと聡明さは表裏一体だと感じる😂 作家さんのエッセイが面白いと、 やっぱり感受性の塊なんだなぁと思うし、 文才ある描写と素直な感想の緩急に 感動しながら読んでしまう。 ゆとり世代、素敵だ!
  • 2026年3月12日
    ミカエルの鼓動
    白い巨塔のような権力争いではなく、 先進医療との向き合い方について描かれたものだった。 常に医療の未来を見据え、 平等な医療の提供を考える西條と、 患者の未来だけを見据え、 目の前の患者を治すことだけを考える真木。 命を救いたいという志は共通しているのに 今目の前の一人の命を救うか、 未来の大勢の命を救うか、 それぞれの哲学がある。 自分の正しさを貫く強さがなければ 答えは出せそうにないと感じた。 大天使ミカエル、剣に天秤、雪のような真っ白な表紙。 この装丁のすべてがメタファー! 命の重さ、いかに生きるか、 医師としての2人の生き方を通して 様々な問いかけを突きつけられて圧倒された。 プロローグとエピローグの繋がり方が なるほど!と納得できて面白かった。 500ページ越えの大長編を一気読み🏹
  • 2026年3月6日
    ここは退屈迎えに来て
    何も成し遂げていない自分と、 何者かになりたいという焦燥。 ここではないどこかへ行けば、 私はもっと輝けるのではないかという希望。 他の人との距離感が近い地方という場所で 誰かと比べてしまうから生まれる感情なのかな。 でもどこに住んでいても 理想の自分を思い描く瞬間はあるはず。 地方と都市、 住む場所によって予想される未来や それに導かれる生き方が違ってくるのは事実だと思う。 生まれ育った環境を変えられないのならば、 与えられた選択肢が少ないのならば、 どこにいたって自分は自分なのならば、 環境に責任転嫁するのではなくて、 自分の感度を上げなければ なりたい自分にはなれないのかなぁと考えさせられた。 「迎えに来て」という受け身なタイトルではあるけれど、 覚悟を決めた女性たちの姿は清々しかった。 心情を表す比喩表現がお洒落で格好良かった!
  • 2026年3月4日
    火星の女王
    様々な事情で火星で暮らす人々、 地球から火星への投資の打ち切り、 火星在住者への偏見、 スピラミンという新たに発見された物質の軍事利用。 SFの派手な盛り上がりよりも リアリティを突きつけられた感じがした。 宇宙空間が舞台となるお話は 登場人物それぞれの感情が より強く伝わってくる気がする。 科学と哲学と政治の要素が 人間の思いを通してきれいに線でつながって終結を迎えるのがとても良かった。 「光が遅すぎる」というセリフが印象的。 火星と地球という 光ですら遅く感じるような距離があるために リアルタイムでのコミュニケーションが出来なくて、 両惑星に住む地球人同士の心が通じ合えず 信頼関係が揺らぐという展開が胸を打った。 目の見えないリリだからこそ、 誰よりも火星と地球の人々の対立に心を痛め 『面と向かって』話すことの大切さに気づけたのかも。
  • 2026年2月28日
    ジェリーフィッシュは凍らない
    仮想科学の世界観についていけるか心配だったけど 知識がなくても楽しめるし、 伏線の数がなかなか多いので、 読み飛ばさなくてよかったと満足感がある。 ラストの情景はとても印象的! 新技術を巡る軍という組織の思惑と、 寄り集まった個人の欲望が招く 一人の女性の悲劇が描かれた 読み応えのあるミステリーだった! 誰かの研究を奪い、 自分の功績にしようとする。 愚かな行為であるものの それに莫大な成功力が見込まれている場合、 どれほど優秀な人間でも手を染めることはあるのかもしれないと 考えさせられる内容でもあった。
  • 2026年2月27日
    女王さまの休日
    台湾の持つ複雑な歴史背景や、 日本語をとても上手に操れる現地の人々の話なども 押しつけがましくない分量で描かれいて 台湾という場所にとても興味を持った。 この国の歴史を通して 過去を省み、未来を見据える作風になっている気がした。 人が悩み考え、 何かを得たりする姿って 素敵な姿だなと感じてしまう。 シャールさんの「幸せこそ手軽であるべき」という言葉に共感! 誰かが過去のことを少しずつ自分の中で消化して 前向きにひたむきに歩む姿。 その気持ちにちょっと華を添えるおいしい食事の数々。 食事の合間に交わされる心に染み込む言葉。 「おいしかった」と終われる心と体の大切さを実感できる。
  • 2026年2月23日
    ウエハース君
    ウエハース君
    SFのような設定だけど、 現代に生きる私たちにとって 身近な問題をはらんでいて、 「こんなことできたらいいな」と 「いや、こんな未来は良くない」と どちらの感情も脳内でシャッフルして、 楽しみながらも気づかされる短編集だった。 惑星を育てたら人間という微生物が湧いてくる… 1日のうち5分しか開眼できない災害の中に生きる恋人たち… 結婚した自分のもとに結婚していない自分が訪ねてくる… 意表をつく結末や切ない内容のお話もあって、 突拍子もないようで、 リアルな不思議世界!
  • 2026年2月20日
    もうしばらくは早歩き
    移動とは場所を移るだけではない。 「家の自分から、仕事の自分へ」 「不安な自分から、悪くないじゃんと言える自分へ」 「頑張ろうと気合いを入れる時間から、頑張ったねと思える時間へ」 その間にあるグラデーションを丁寧に渡っていく 着替えの時間なのだと インタビューで仰っていたのを見てから読んだら 内容が一層胸に沁みた。 日常の「ちいさな移動」のなかに、 物理的な動きだけでなく、 感情の動きが詰まっていると気づかせてもらえた。
  • 2026年2月16日
    日暮れのあと (文春e-book)
    死と老いが主軸になっているような短編集。 人が皆抱える未来。それをどう捉えるか。 誰かの人生を辿ることの尊さを受け取った気がする。 誰かに欲を向けることも描かれていて、 希望よりも諦観、 悲しみよりも忘却、 執着より離脱を選んだ中高年の様と 若者の純粋さや分別のなさの書き分けがすごかった。 ノスタルジー要素、ホラー要素 どの編も秘密が隠し刀のように作用していて 引き込まれるように読んでしまった。 ふわっとした結末も余剰を味わえる。 「身震い」じゃなくて「胴震い」 「薄暗い」じゃなくて「小暗い」。 言葉選びの繊細さが今にも崩れそうな不安を掻き立てられた! こういうところで世界観というのは固まっていくんだなぁと実感できる大人の文芸を堪能。
  • 2026年2月14日
    人生を狂わす名著50
    人生を狂わす名著50
    学生時代に夢中になって読んだ 「図書館戦争」の考察が好きだった! 話しかけてくれるような文体で 多くの名著の面白さが伝わる。 辛い自分を全肯定してくれるわけじゃなくても、 現実から少し距離をおける。 本にはそんな力があると再認識! 人生が狂ってしまうような激変とまではいかなくても 衝撃を大きく受けた本はたくさんある。 これからも楽しいことばかりではない人生を ともに戦ってくれる本に出会いたい!
  • 2026年2月11日
    ウォーク・イン・クローゼット
    「本ツイ」という 作家さんに1万円を渡したら どんな本を買うのかというYouTubeが好きで、 綿谷りささんの回がとても面白かったので 本も読みたくなっちゃった。 Netflix「ダウントン・アビー」のレシピ本や 有名な香水の香りを言語化した本など 選ぶ本と楽しみ方がときめきに溢れていたけれど、 この本にも服装で武装したり ねじれた愛を求めてしまう女性たちが出てきて、 綿谷さんの頭の中に潜り込めた気分になった! 他人が自分をどう評価するかについて無頓着すぎるのも、 誰かに悪影響を与えてしまうのかも。 女性の自意識について男性目線で描かれている気がして面白かった! 限定カバーも可愛くて好き🍓
    ウォーク・イン・クローゼット
  • 2026年2月8日
    哀を飲む
    哀を飲む
    飲み物に絡めた短編からは 恋愛の高揚感や喪失の苦しみ 報われない虚しさや飽きられる恐怖、 消化できない複雑な心情が描かれていて 痛みを伴う愛の物語だった。 心の中に確かな気持ちがあって 感情の揺れもはっきりと感じ取っているのに、 それを行動に移すのが上手くいかなくて 気付けば相手に依存してしまうのかなぁと考えさせられた。 忘れることも乗り越えることもできないまま、 それでも日常を続ける姿は健気で切実だった。 生々しい性描写も葛藤とか衝動を 鮮烈に浮かび上がらせる役割を果たしていたように感じた。 巻末の「この短編集の飲み方」を読んでから すべてのお話を読んでも面白いかも!
  • 2026年2月7日
    デモクラシーのいろは
    いろいろな感情を刺激される物語。 第七章のある登場人物の日記では、 今まで見ていた視点とは別の角度から見えてくる世界観がとても痛快! 600ページ近くの大長編の満足感たっぷりだった。 民主主義とは何かを通して、 遠慮しない勇気と相手を思いやる心、 自分の目で見て自分の頭で自分の頭で考え続けることの大切さを 教わったような気持ち。 作中で何度も謳われる 「民主主義の基本は、 自分自身で考えた物語を生きること。」 民主主義の根幹が揺るがされる時代に生きる私も、 個人の自由と責任を認識しなければいけない事があるような気がして、 自分にとってのデモクラシーとは?と考えたくなった。
    デモクラシーのいろは
  • 2026年1月30日
    富士山
    富士山
    ずっと読んでみたかった平野啓一郎さんの本。 まずは短編からと思って読んでみたら 読み応えがあって面白くて 長編もぜひ読みたいと興奮してしまった! 一つ一つの些細な行動や言動で 他者の生き方とか人生観を動かしてしまう そんな物語が多かった。 世の中全てうまく歯車が嚙み合うなんてことはない。 生き方全てに失敗を選ばず正解を出し続けるルートを歩むのは不可能で、 後々になってあの選択で良かったのかなぁと 自分を納得させるため妥協点を見つけて 辻褄合わせをしていくしかないのかな。 でも相手に影響を与えるであろう 自分の言動をどんどん分解していくと とてもちっぽけなものであるような気もする。 自己責任論に傾倒しすぎることの危険性も感じてしまったりした。 感想がうまくまとまらない!でも面白い!
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