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Michika
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@0610shun
青が好き
  • 2026年1月5日
    神に愛されていた
    前半と後半で語り手が変わるから、 同じ出来事が全く違う色合いで浮かび上がる! 才能のある人ほど、 自分とは違う突出した才能の持ち主に惹かれ、 嫉妬や不安を抱いて自分を見失うのかも。 登場人物2人の違ったベクトルの狂気がビンビン伝わってきた。 道を踏み外して人生が狂ったとしても、 それは神様から与えられた才能であり、 個性であり、魅力でもある。 苦悩した結果ある一点道が開けた時に悟ることができたら、 まさしく神様から愛されたと言えるのかなぁと いろいろ考えさせられて、余韻がすごい!
  • 2026年1月3日
    小説、この小さきもの
    “「自分の知っているものしか知りたくない」 「共感できるものにしか接したくない」という 排他的な知の袋小路に陥れば、 人は世界に働きかける力を失っていく" 小説の登場人物に共感できないからといって 作品として評価しないという感覚に 疑問を投げかけていた部分が印象に残った。 表面的な部分だけでなく、 隠れた本質や背景にある因果関係を 理解しようとする読書ってハードルが上がる気もする…。 でも小説で育んだ想像力が備わっていれば 自立した個人として他者のことを慮る力も得ることができるのかも。
  • 2025年12月30日
    アフター・ユー
    「人生は手が届かなくなってからしか答え合わせができない。」 この一文に本作の切なさが詰まっている気がする。 失踪した彼女が自分の知らない男性と旅先で亡くなってしまうという設定に 読むのをためらっていたけれど、 登場人物それぞれの複雑な感情が重なったり離れたりして 謎がゆっくり解けていくにつれ悲しみが押し寄せてきて、 読むのをやめられなくなってしまった。 人のために生きられる人と、 自分のためにしか生きられない人だったら、 なるべく前者でありたいと感じてしまうお話だった。 一穂ミチさんの心情描写が素晴らしすぎて 一文一文丁寧に味わいたくなるし、 また読み返したい箇所がたくさんある!
  • 2025年12月30日
    緑十字のエース
    主人公が工事現場で安全管理を任される中で、 職人たちとの攻防のスリリングさが独特の緊張感を持って読めてしまう。 "ここじゃない"と思いながらの仮面生活の中で、 不意に見出す自分の営みへの意義。 誰にでもできる仕事なのか? では自分にしかできない仕事とは? ルールを厳守するということは 柔軟な対応ができないってことになるのか?と その差について考えてしまったり、 コストが最優先で 作業者の安全とか労働環境のプライオリティが低いのは 現場のリアルな問題なのかと切なくなってみたり、 どの登場人物に心を寄せるかで いろんな見方ができる内容だと思う。
  • 2025年12月27日
    続 遠慮深いうたた寝
    小川洋子さんの言葉で組み立てられた日常の風景は 自分の周りにもあるありふれた世界のはずなのに まったく予想もしなかった場所に連れて行かれる感覚がある。 「もし自分に想像する力がなかったら、と考えるだけで恐ろしい。 本の世界を旅する自由なしに、どうやって孤独に耐えることができただろう。 社会の矛盾や、人間の醜さや、やがて訪れる死への畏れを、私は文学の助けを借りてどうにか受け入れようとしている。」 物語から想像できる世界の広さや、 本を通して他者と結ばれることの愛しさも感じられた。 誰かとのささやかな交流に心を留められる姿も印象に残った。
  • 2025年12月23日
    黒い蜻蛉
    黒い蜻蛉
    朝ドラの影響で手にした。 アイルランドから日本に帰化した 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)さん。 怪談話のイメージが強いが、 祖先を祀って敬う文化など 様々な日本の伝統的なものに感銘を受けて描かれたものだと知れた。 西洋化を進めようとした時代の中で 古き日本の文化を見つめる視点に触れ、 自分の日本に対する視野が広がったというよりは もっと足元の美しさに目を向けたいと感じた。 内容や翻訳の素晴らしさだけでなく、 著者が日本で暮らした経験があるという背景からか 日本の小説を読んでいるようで読みやすかった!
  • 2025年12月19日
    沖で待つ
    沖で待つ
    「俺は沖で待つ。 小さな船でお前がやって来るのを。 俺は大船だ。なにも怖くないぞ。」 亡くなった相手から このようなメッセージを残されたら、 自分ならどう受け止めるだろう。 この世に残された自分に対して "頑張れ"とも"幸せになれ"とも言わず、 ただ待ってるよと言われたら。 自分と全く同じ人生を 全く同じ感覚で生きる人はいないと思う。 そんな当たり前のことを改めて考えてしまう物語だった。 異性とでしか分かち合えない気持ちも確かにある。 愛情関係と信頼関係は別物だとも思った。
  • 2025年12月17日
    雪のしおり 冬のアンソロジー
    穂村弘さんの真っ赤なダウンジャケットの思い出、 岸本佐知子さんの書けない時の原稿用紙を雪原に例えた世界観、 佐野洋子さんの凍てつくロシアの文学との出会い、 最果タヒさんの五感を刺激する冬のアイスクリームの魅力。 アンソロジーはあまり手にとらないけれど、 ふらりと寄った書店で目について開いたら 敬愛する作家さんばかりで、 買わずにはいられなかった。 好きな方の好きな所がぎゅっと濃縮されている。 雪国で育ったから 雪のある冬の情景に心が動かされるのかも。 自分の冬の思い出と重ねてしまう。 読み終わりたくなくて少しずつ大切に読んでる。
  • 2025年12月15日
    彼女たちは楽園で遊ぶ
    「繋がれてきたものには、きっと意味がある」 人の残酷さや痛々しさや 得体の知れない「何か」への怖さがあったけど、 出てくる少女たちの力強さに勇気をもらって読めた。 古くからの歴史とカルト宗教の裏側が 少しずつ明らかになっていくのは面白かった。 親は子を自分の一部と捉えるのではなく、 子もまた自分と切り離された他者であり、 親とは異なる思考や価値観を持ち、 それぞれの欲望があると気づくべきだと 親子関係についてもなぜか考えてしまった。
  • 2025年12月13日
    ここで唐揚げ弁当を食べないでください
    句読点が文を区切るためのものではなく、 リズムを生み出すものだと感じられる文体! 気だるさ、寂しさ、人への期待の薄さを感じるのに 根底に生きていく楽しさがあるから 惹かれてしまう気がする。 思い出の美しさではなく、 現在進行形のきらめきを見つけるのって 意外と難しいと思うけど、 小原晩さんのエピソードは 今この瞬間を生きる楽しみを教えてくれる。
  • 2025年12月7日
    イン・ザ・メガチャーチ
    推し活の裏側にある 人間の感情や現代の世相、 今を生きる上で私たちから切り離せない 資本の仕組みと向き合って、 その中でどう生きるかを考えさせてくれた。 ある意味で人は宗教や物語の中で生きていて、 それが自分の指針や支えでもある。 正解のない世の中を正しく生きようとすると 矛盾と息苦しさを感じる。 だから盲目的になれる何かで誤魔化しながら生きるのが現代の幸せなのかな。 でも自分の物語を過信しない客観性も必要? 自分の心に正直に生きているつもりでも 世間の目に見えない策略の中にいて 仕掛けられ操られているのだろうかと怖くなってしまった。 いろいろな人や物事の内側を余すことなく言語化されて、 すべてを暴かれたような気持ちになった。 この本を読んだ上で 自分が何を選択していくかは なんだかとてもハードルが上がる気がする。
    イン・ザ・メガチャーチ
  • 2025年12月5日
    どこから行っても遠い町
    「時間は、たつ。あたしは成長する。 あたしの目には、それまでうつらなかったものが、うつるようになる。 そしてまた反対に、うつっていたものが、うつらなくなる。 ひとの営みには、語り尽くせない余白の部分がある。 あの人にも、たぶん私にも。 きゅっと刺さるのに、すぐサラサラと忘れたりする。 それがなんだかいとおしい。 またいつか、この町を訪れるだろう。」 川上弘美さんの本は 何かを掴めそうで掴めない。 でも掴みきれないものが何なのか知りたくて いつも噛み締めるように読む。
  • 2025年12月3日
    みちゆくひと
    みちゆくひと
    亡きあとも綴られる 書かれるはずのない母の日記が繋ぐ、 生者の世界と死者の世界が交錯する家族の物語。 この世での命が終わって体が消えても、 悲しみがいろいろな五感を通じて 形あるものとして存在を残しているような… それとどう向き合っていくかという内容だと感じた。 悲しみに向き合う物語は気持ちが重くなるけれど、 辛く悲しい過去が自分を形作るのだとしたら 手放すのではなくて どうやって抱えながら歩いていけばいいかと 考える時間になるからたまに読んでしまう。 彩瀬まるさんの本はそんな心境の時に 寄り添ってくれると思ってる。 もっといろんな思いが溢れているのに うまく言葉でまとめられない物語だなぁ。
    みちゆくひと
  • 2025年11月30日
    マリッジ・アンド・ゴースト・ストーリー
    結婚と離婚を経験した後に 突然現れた大学時代の友人の幽霊。 不思議な物語だったけど 夫婦や家族の関係性について考えさせられた。 結婚して家族をつくること 理想の夫婦像など 社会の見えない圧を感じる主人公が印象的だった。 「結婚」とか「夫婦」とか 2人の関係性に社会が認める名前をつけても 安心してしまうだけで 中身が空っぽだと幸せとは言えないのか、 自分自身への問いかけが残った。
  • 2025年11月29日
    ラブカは静かに弓を持つ
    主人公が深海から浮かび上がるみたいに 不安や恐怖とか冷たいイメージから 穏やかさや少しの明るさを取り戻していく雰囲気が好きだった。 前半は主人公の心境の変化、 人との関係の構築がとても丁寧に描かれていた。 このまま何も知られずに音楽が続けられればいいのに、 周りのみんなとの繋がりが途切れなければいいのにと いつの間にかすごく感情移入してしまった。 その分後半は緊張する場面が続いて、 作品の緩急が音楽のように表現されていると感じた。
  • 2025年11月27日
    研修生
    研修生
    主人公の文字や言葉、 目に映る景色に対する感度が高くて 自分では気づきもしない視点で世界を楽しめる。 ドイツの書籍輸出取次会社の 研修生として働く様子が 淡々と綴られていくけど、 外国で働き生活することの心細さ、 それでも積極的にに人と交わっていこうとする姿勢も描かれている。 その中から言葉や何かを書くことへの 切実な思いが募っていく様子が感じられて 多和田葉子さんの物語を堪能しているという感じ! カフカ、漱石、チェーホフ、森鴎外など たくさんの文学作品がいろいろな場面で引き合いに出てくるのが印象的。 本好きにとって本にまつわる記憶は、 どこへ行っても自分から離れない拠り所にもなり得ると思えた。
  • 2025年11月19日
    ほんとうのリーダーのみつけかた
    ほんとうのリーダーとは私の中にいる。 一緒に耐え、問いかけ、前に進む同志として 大切にしていくこと。 群れに入りたいというのは生物の本能。 当たり前のこと。 問題は本当に自分が入りたい群れや仲間ではないのに、本能に急かされてしまうこと。 社会の中やSNSを通して 他者に評価してもらって初めて安心するけれど、 違和感や引っ掛かっていることに気づくのは能力の一つで、 自分の声に耳を傾ける能力を磨くことで 内なるリーダーが育まれる。 自分をジャッジする視座を外界に置かず、 内側に軸足を置くこと、 その情報が出てきた所の事情を想像する力を持つこと、 希薄な主体性を取り戻す学びが得られた。 講演の内容とかが多くて直接的な表現に 頷きながら読んだけど、 ぜひ梨木香歩さんの小説でもこれらのメッセージを味わいたいかも!
  • 2025年11月18日
    翠雨の人
    翠雨の人
    猿橋勝子さんのお名前は全く知らなかった。 戦前戦中戦後と現在の気象庁で科学の実験を行い ”死の灰”を分析したり 原水爆実験による放射能汚染の実態を 数値化することで証明する過程は 理系出身だったから興味深かった。 逆境をはねのけて結果を出す心意気、 そのひたむきさが感じられるからこそ、 周囲に支えてくれる人が集まるんだろう。 世界の国々と科学という言葉で理解し合おうと 志高く活躍していく姿も感動したけど、 戦中に研究が軍事利用されることに 強い違和感を抱く場面が印象的。 軍事国家における科学のあり方の難しさが伝わった。 政治と科学を分断して扱うことができなくて 「好きなことを好きなように研究しているだけではだめ」という言葉は 猿橋さんに大きな影響を与えただろうなぁ。
    翠雨の人
  • 2025年11月15日
    三頭の蝶の道
    三頭の蝶の道
    久しぶりに山田詠美さんの本を読んだ。 文学を生み出す女性たちの内面には これほど複雑で深みのある世界が広がっているのか。 女性同士の嫉妬に近い憎しみと愛に近い敬意。 人の中に渦巻くいびつなものを 言葉で魅了することの凄みを感じた。 きっとこの本に登場する女性たちの描く文学は 読むことで何かの答えをくれるものではなくて、 抱えている問いをさらに深めるものになるんじゃないかと思わされた。 いつまでも問いを残すような存在感を 植え付けられたような気持ちになった。 大正、昭和、平成、令和と 様々な時代を生き抜いた女性作家たちの、 身を削って何かを生み出した後に また上等な肉をつけて再生していくような ゆるぎないたくましさも感じた。
    三頭の蝶の道
  • 2025年11月12日
    わたしの美しい庭
    まだ途中だけどとても好き! ゆるやかな日常の中に じーんとくる優しさや許しがあって、 新しい価値観を与えてくれる感じが心地良く読める。 恋とか愛の解釈を広げてくれる気もする。 一つ一つ丁寧に描かれる 登場人物の台詞の端々に 凪良ゆうさんの考えや信念を感じる。 「ぼくたちは同じだから仲良くしようではなく、 ぼくたちは違うけど認め合おう。 それでも認められないときは黙って通り過ぎよう。」
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