
しき
@syiki
2025年11月15日
キャラメル工場から
佐久間文子,
佐多稲子
読み終わった
少女の頃からの労働や、プロレタリア文学の書き手であること、戦地を慰問したこと、それから友人、同志との交流など・・・自身の経験に深く根ざした作品たち。現実と創作の間をぬうように感情がながれる。自己批判や内省をふくみつつ、過去の自分たちを見つめ直しているような視線が、やさしく哀しげ。
『女作者』『虚偽』など、戦地へ作家として赴き兵士たちに聞いた話を作品にするという、戦争協力といえる立場の心境を描いたものが印象に残る。
「隠れ蓑を着たつもりのまんまで、自己を失ったことに気づかず、軍指導者の要求を果したのである。」
