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しき
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@syiki
世に本はたくさんあるけれど、あせらず一つずつ、出会って読んで感じて考えたい。でもいちばんは楽しみたい。読書はエンタメ。
  • 2025年10月10日
    少年の君
    少年の君
    つらい場面もあり読み通すのに時間がかかった・・・けど、美しさに息を呑むシーンも多々。少年と少女、あまりにも小さな世界の、あまりにも大きな愛の物語。全身全霊で支え合い、信じ合う十代のふたりをハラハラしながら見守るような読書だった。 また、植物や光、風、空など自然の描写が瑞々しく、その中に佇むふたりが目に浮かぶ。 「星空を見上げること、それが今日という日の意味だった」
  • 2025年9月20日
    王女に捧ぐ身辺調査
    王女に捧ぐ身辺調査
    次々と新しい人が出てきて「これ誰だっけ?」となり度々ページを戻るハメになりつつも、やっぱりアイリスとグウェンのコンビが良くって楽しく読んだ。 英国王室にからむ恋とスパイと策略。それぞれの長所や人脈を生かして駆け回るふたりの姿が痛快!
  • 2025年9月12日
    神の呪われた子 池袋ウエストゲートパークXIX
    社会問題を切り取るIWGP、19作目。 アイドルのプライベート情報をお金で買い、ストーカーまがいのことをするファン・・・めちゃ怖。情報を売る方もとうぜん闇なんだけど、やっぱり買う方が闇な気がする。携帯番号や、移動する飛行機や、居場所を常に追い続ける自称ファン。現実にいるんだろうか。 表題作は怖いというよりシンプルに気持ち悪い。創作とはいえ未成年が大人の道具にされたり、教祖が異様に金持ちだったりするのはリアリティがある。「口先で現世利益を否定するやつほど、現世利益が大好き。」ほんとにそうかもしれない。
  • 2025年8月20日
    自転車泥棒
    自転車泥棒
    台湾を舞台にした長編小説。主人公が探す一台の自転車、そこから幾つもの物語が呼び起こされる。戦時の過酷な行軍、父と子、戦時の動物園、自転車の価値、戦時の友情と死。時を行き来しつつ進められる物語は複雑に絡みあっていて、何度もページを戻った。それだけに一つ一つ入り込み、一兵士ではどうしようもない戦争や、ゾウたちの境遇にふかい悲しみをおぼえた。 すべての物語に現れる鉄製の自転車はそれぞれに何人分もの歴史をもち、ふるびて静かなたたずまいで現代に立つ。「時間は多くのものを盗んでいき、そして多くのものを手放していく。」
  • 2025年8月8日
    遠い町から来た話
    遠い町から来た話
    家の中から、日常から、ふと踏み出した先が・・・思いもよらない空間。こんなに非現実的な光景なのに、どうして自分の感情が揺さぶられるんだろう。旅路の果てに手に入れた指輪や、夜中に現れるトナカイ。いとしいものたち。 詩のカケラが集まり、さまよい、ばらばらになる『遠くに降る雨』が好き。
  • 2025年8月4日
    文房具を深める100のことば
    ミニサイズの図鑑、いまやあちこちの出版社が出しているけど、どれもかわいい。新しく始まったこちらは翔泳社。ペンやノート、紙、文具メーカーの歴史に始まり、いま流行っているもの、進化してきたもの、手書きの喜びや沼の様相まで100項目。知らなかったことも色々あって面白く読んだ。
  • 2025年8月3日
    そぞろ各地探訪 panpanya旅行記集成
    2010年代に描かれた旅のエッセイ、マンガをまとめた一冊。拾ったものや食べたもののラベルのスクラップ、写真と絵の混在、フィクションと思しき要素の乱入・・・なんというか変で面白い本。字が小さくても、隅から隅まで読んでしまう謎の引力。それがpanpanya作品。ハトヤの話や鍾乳洞の話が楽しかった。それにしてもサイズや種類の異なる紙がいろいろ入っているこの本、製本するの大変だったのでは・・・。
  • 2025年7月27日
    ほたるいしマジカルランド
    遊園地で働く人たちの群像劇。働くことや誰かと交流することは生きていく中で大きなウェイトを占めていて、だからこそ悩みも尽きない。夢いっぱいで楽しい遊園地という、お菓子のような存在が舞台なので、甘くて苦い、みたいな味わい深い物語。社長の息子、佐門くんがなかなかに難しい立場で、いい道を見つけてほしいなぁ、なんて応援したくなった。
  • 2025年7月26日
    かがくいひろしの世界
    原画展の図録として作られた本。展示も良かったし、じっくり読むことでまたかがくいさんの世界をのぞいたり、周りの人たちの想いを知ることができる。 あふれんばかりのアイデアが残されたことをみると、もっと息長く活躍してもらいたかった・・・と一読者の立場でさえ思う。子供たちに笑っていてほしいというかがくいさんの願いが、ずっとずっと引き継がれていきますように。
  • 2025年7月19日
    屋上物語
    屋上物語
    観覧車やベンチが語り手となる謎解き物語。1章ごとに事件の中心人物は変わるけれど時間軸は共通の一本で、一つ前の事件が次の謎を呼ぶような構成に読む手が止まらなかった。人の心の動きにしんみり・・・したかと思えば軽快な会話が続いたりと、リズム良く読みやすい。悪意や考えの足りないことで色々起こってしまうので、後味は「人間ってどうしようもないなぁ・・・」という感じになっちゃうけど。
  • 2025年7月4日
    アンソロジー 料理をつくる人
    アンソロジー 料理をつくる人
    おもしろいテーマのアンソロジー(雑誌「紙魚の手帖」の特集を書籍化したもの)。プロの料理、家庭の料理、愛ゆえの料理。それらと、作り手の背景とが絡みあって展開する。 深緑野分『メインディッシュを悪魔に』が愉快だった。比喩じゃなく悪魔が出てくるんだけど、ぜんぜん怖くなくて軽快なお話。悪魔の敵は神ではなく退屈らしい。 越谷オサム『夏のキッチン』は、思いがけずしんみりしちゃった。
  • 2025年6月14日
    大阪SFアンソロジー:OSAKA2045
    2045年、万博から20年後そして終戦から100年という年をテーマに書かれたアンソロジー。AIが人のように話したりする一方で、大阪が荒野になっていたりする。 経済的に不自由のない若者が、物語を求めて昔をなつかしみ、命をかけて国や天皇を守りたかった・・・と考える話が印象に残った。戦後100年はすぐそこだ。日本の立ち位置、国のあり方に変化はあるだろうか。
  • 2025年6月7日
    ざらざらをさわる
    三好さんのやわらかい雰囲気のイラストをそのまま言葉にしたような、ですます調のエッセイ。しずかで、ひとりごとみたいでもある。冷凍庫で眠りについているご飯、とか、新婚旅行というあからさまな幸せを受け止めきれなさそう、とかおもしろい。
  • 2025年6月6日
    つまらない住宅地のすべての家
    ご近所づきあいが避けられない狭い路地に集まる10軒の家。それぞれに視点を移しながらじわじわと話が進む。ゆっくりすぎる上に一家族ごとの話が短いのでどこにも入り込めず、ほんとに「よく知らないご近所さん」の様子を外から見ているみたいだった。後半から脱獄した女性の話が入ってスピードアップ。少しだけ乱される路地の日常。でもその「ほんの少し」が意外となにかのトリガーになっていたりするのがおもしろかった。
  • 2025年6月1日
    胃が合うふたり
    胃が合うふたり
    食べものエッセイ、ではあるんだけど、それと同じくらい友情というものについて二人は考えている。ドライで、でも固い結びつきを得たふたり。我を通すことと相手を思いやることを、ユニークな考え方で両立している感じが興味深い。 自分の友達にはちょっと勧めづらいけど、SNSとかでは声を大にして勧めたい本。
  • 2025年5月31日
    黄金旋律
    黄金旋律
    優しすぎるあまり疲れてしまった現代の少年の心情を描く前半から一転、後半は思わぬ世界に飛び込む。とても寂しくて、つらい世界。でも、未知の状況でも前に進むこと、誰かを信じようとする心がきらめく。 少年たちは旅立ったばかりで、続きも構想されているようだけど、今のところ出ていないみたい。
  • 2025年5月23日
    夜間飛行・人間の大地
    夜間飛行・人間の大地
    どちらも新潮文庫のを持っていて、人間の大地はとても良かったなあという記憶がうっすらある。野崎歓さんの新訳ということで、もう一度読んでみようと思い購入。訳が違うと言えど同じ本を買ったのは初めてかも。しかし表紙が渋いな。
  • 2025年5月23日
    黄金旋律
    黄金旋律
    カフェで読んでたら、一章の終わりでもう涙をこらえられなくなって・・・そっ閉じ。。。続きは家で読もう・・・
  • 2025年5月15日
    おあげさん 油揚げ365日
    油揚げで一冊・・・?!さすが平松さん、目のつけどころがすばらしい。 冷蔵庫にあれば安心できるおあげさん。レシピも入っていて読むのが楽しみ。
  • 2025年5月10日
    さくら〔小学館文庫〕
    愛が暴走してる。 家族の中の愛が、適切な量や方向を見失って、太ったり投げたり隠したり逃げたりという暴挙に長谷川家の面々を走らせる。そんな中でサクラ(犬)は変わらない存在、港みたいだなと思う。 死んだ兄ちゃんは帰ってこないしミキは多分これからもちょっと変わり者のままだけど、でもサクラがいたから、みんなの止まってしまった時計はまた動きはじめたのかな。なんだか嵐のような勢いで通り過ぎる物語だった。
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