
結
@yi_books
2025年11月14日
小麦畑できみが歌えば
関かおる
読み終わった
良かった……とても良かったです……。
痛いところにそっと手を添えられているようなじんわりとした温かさと、その手があるからどこが痛いのか自覚せずにはいられない鋭さが共存している、と思った。
麦の穂色の風が読み手の髪をふわっと靡かせるような、子供の頃母親にそっと背中を摩ってもらった時のような、やわらかい手触りの文章なのに、一度読み始めたら物語の中にそっと手を引いて、引き込んで離さない吸引力があった。まさに一気読み、だった。






