小麦畑できみが歌えば
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結@yi_books2025年11月14日読み終わった良かった……とても良かったです……。 痛いところにそっと手を添えられているようなじんわりとした温かさと、その手があるからどこが痛いのか自覚せずにはいられない鋭さが共存している、と思った。 麦の穂色の風が読み手の髪をふわっと靡かせるような、子供の頃母親にそっと背中を摩ってもらった時のような、やわらかい手触りの文章なのに、一度読み始めたら物語の中にそっと手を引いて、引き込んで離さない吸引力があった。まさに一気読み、だった。






- 村崎@mrskntk2025年11月9日読み終わった全体的に風通しがいいというか、読んでいると風が通っていくような読み心地。文体がやわらいからかな、でもオーディションのシーンではぴりっとした緊張感もあり、そのバランスがとてもいいなと思いました。 読み終わったあと、澄みわたる秋空をふいに見上げたくなりました。表紙の小麦畑のイラストがとっても素敵です。 いちばん好きな場面は4章の終わりです。せつなくて伸びやかで、自分もそこにいるような近しい空気感。読みながら、何度もからだが軽くなるような気持ちになりました。






