
徒然
@La_Souffrance
1900年1月1日
虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ
ティム・オブライエン,
村上春樹
読み終わった
面白かった!度々、「ああそういうことか!」っていう瞬間があって楽しい。
"弾丸はまだ四発残っていた。三発多すぎる。"っていうところ特に好き。
言い回しが洋画っぽくてテンポも良い。
虚言をテーマに社会問題を浮き彫りにしながら、しっかりと物語として成立させるの凄すぎる。
"「真実よ! 一度でもいいから真実を言いなさい。それで歯が痛くなったりすることもないから」
(…)
「オーケー、じゃあ何のためなの?」
「ぼくにもそれはわからない。退路を断つってことかな? 自分自身を動かしていくための」"
"「あなたの問題の一部は」
(…)
「自分自身にさえ嘘をつくということなの。"
"「ぼくらはみんな幻想を必要としているんだよ、アンジー。きみでさえ。ハープと光輪。 生命の永続。 UFOやら、アルコール入りのクールエイドやら、素敵な王子様やら、ぼくらを楽園に送り込んでくれるものをね。この地上のすべての人が─ぼくらを前に進ませてくれる何らかのために、現実性をトレードに出しているんだ」
「あなたは欺瞞を弁護しているわけ?」
「いや、ぼくは欺瞞を説明しているだけだ」"
"「ぼくが言いたいのは、それをやめることができるかどうか、自分でもわからないということだ。やめたいかどうかさえわからない。ぼくは地虫じゃない。妄想のない人生なんて、いったい何だろう?」
「それが真実と呼ばれるものなのよ、ボイド。 それはあなたを壊したりはしない」"



