
彼らは読みつづけた
@findareading
2025年3月24日
坂の中のまち
中島京子
かつて読んだ
電子書籍
*読書で見つけた「読書(する人)」*
《女子大進学者といえども、男子が隣に腰かけたくらいで、うろたえることはない。
しかし、その男子がこう、しゅっとしてて、清潔感があり、几帳面な雰囲気の白いシャツとグレーのズボンみたいなクラシックな格好をしていて、開いた文庫本に目を落としていて、ページをめくったり、さっと前髪を搔き上げたりする指がピアニストみたいに繊細で、まつげがとても長く、少しふっくらした唇がとてもきれいな桜色をしていたりすると、ややうろたえるというか、落ち着かなくなる。》
— 中島京子著『坂の中のまち』(2024年11月Kindle版、文春e-book)
