
ジクロロ
@jirowcrew
2025年11月15日

キルケゴール著作集 第5巻 おそれとおののき/反復
セーレーン・オービエ・キールケゴール,
桝田啓三郎
かつて読んだ
「彼(アブラハム)みずからのために、そして神のために、
イサクを犠牲にささげるという彼の全課題が、
美学にとっては、ひとつのつまずきなのである、
なぜかというに、
わたしがわたし自身を犠牲にささげるということなら、
美学はこれを理解することができるが、
わたしが、わたしのために、
他の人間を犠牲にささげるということは、
理解することができないからである。」
「アブラハムには嘆きの歌がない。
嘆くのは人間らしいことである、
泣く者とともに泣くのは、
人間らしいことである。
アブラハムには哀歌がない。
時の過ぎゆく一日一日をもの悲しげに数える、
彼の指は、そんなことに奉仕しなかった。」
キルケゴールは、自身の業を
アブラハムに重ねて語る。
「アブラハム」とは、
キルケゴール自身のメタファーである。
キルケゴールは、自身の哀歌を
アブラハムに息を吹き込み歌わせる。
それは彼の才能であり、同時に彼の弱さである。
