Blueone "群像2025年12月号" 2025年11月16日

Blueone
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@bluestuck4
2025年11月16日
群像2025年12月号
「ニューヨーク滞在記」(平野啓一郎)、「りんごのくしゃみ」(伊藤亜和)、「旅する芸人」(九月)、「丁寧な暮らしの哲学(6)」(戸谷洋志)、「世界は誤訳でまわってる」(ブレディみかこ)を読んだ。 ーーー テーマがあるけれど、その主題になかなかたどり着かないっていうのを平野啓一郎がやっていて、普通に楽しい。パリ、ニューカレドニア、巨体すぎたプロレスラー、サミュエル・ベケット。 ーーー 「丁寧な暮らし」とはなんなのか。なんか全然考えたこともなかった話が展開されていて、面白かった。 1)どれだけ外部から干渉されようと、自らの生活様式を守り、丁寧にアイロンをかける。生活でもって、社会における官僚主義的規範に抵抗する。 2)でも、同時に丁寧な暮らしとは、自らを管理するという「はぐれ官僚性」の側面を持つ。無心の状態をもたらす。(稲垣諭) 3)でも丁寧な暮らしとは、ものとの対話を開くものでもある。官僚制の最もたるアウシュヴィッツでは対話など存在しえない。そういう意味では、むしろ反官僚主義的な一面も備えているはずだ。
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