
かおり
@6kaorin5
2025年11月16日
ポケットにライ麦を〔新訳版〕
アガサ・クリスティー,
山本やよい
読み終わった
図書館本
クリスティー作品、それもマープルものはそんなに多くを読んではいないのだが、この作品はかなり好みだった。
哀れな女たち、自分勝手な お金に目のくらんだ男たち。
いまの時代にも絶対にいるような 全く古びない登場人物たち。冒頭のタイピストたちも含め描写が巧みだ。
そして何より、やっぱりラストの手紙がこの作品の白眉なのだと思う。
マープルが事件解決まで水松荘に残らないという運びはこのためだったのか、と。
手紙を読んだ マープルの静かな怒りと悔恨、安堵がじわりと広がった。
時代を経てもクリスティーが読み継がれるのは、こういう作品があるからだろうな、と思う。
「正しい解決がなされないかぎり、問題が解決したとは言えない」
正しい解決。
奥が深い。






