阿部義彦 "小説世界のロビンソン (新潮..." 2025年11月17日

阿部義彦
阿部義彦
@xtc1961ymo
2025年11月17日
小説世界のロビンソン (新潮文庫 こ 10-22)
ブックオフで見つけた、過去に読んだ様な気もしたが、好きな小林信彦の自伝的読書論とでも言うべき評論。これは読めて良かった。まず夏目漱石の猫から始まり、グレアム・グリーン、バルザック、などに触れて面白くなるのは、著者の若い頃から翻訳され始めた、推理小説、そしてSFに関する所はもう圧倒的、何せ実際に江戸川乱歩と交友を結び、雑誌の編集までやらさせられたのですから、横溝正史、カート・ヴォネガット、クリスティ、坂口安吾、頁をめくる手が止まりませんでした。『〈物語〉とは、原則的に言えば、小説の方法の軌跡又は結果である。』そしてリチャード・ブローティガン、ジョン・アーヴィングときて、日文では、大谷崎の「瘋癲老人日記」の面白さについて延々と持説を述べます。その他落語や映画、漫画にまで著者の物語好きは留まるところを知りません。自分もここまで小林信彦さんが勧めるめるのなら一度も読んでないバルザックの『ラブイユーズ』を読みたくなりました。小説家を目指す方ならこの本は是非読んで貰いたいです。小林信彦さんはこの本を含めて絶版が多くて本当に残念、古本市では私がまず優先的に探す作家です。この文庫の表紙を描いてくれた、吉田秋生さんについても触れられてます。何度でも読み返せる本です、もう手放しません。
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