小説世界のロビンソン (新潮文庫 こ 10-22)

小説世界のロビンソン (新潮文庫 こ 10-22)
小説世界のロビンソン (新潮文庫 こ 10-22)
小林信彦
新潮社
1992年8月1日
2件の記録
  • 伴健人
    @vankent
    2026年8月10日
    村上春樹氏がラジオで、小林信彦さんがバルザックの『ラブイユーズ』が面白いと書かれていたので読んでみたらとても面白かったと言っていて、すぐに「小説世界のロビンソン』に書かれていることだなど思い当たった。書棚から探し出して久しぶりに読み返した。小林氏の仕事の中でも特筆すべきもののひとつであることは疑い得ないという思いをまた強くした。自分の読書遍歴を個人史として辿りながら、「小説とは何か」という問いに答えていく。もう、4、5回は読んでいると思うが、自分の何割かがこの本からできていることは否定できないと思い知らされた。何はともあれ、とても面白い読書エッセイであり、出てくる本が読みたくなって仕方がなくなる厄介な本である。
  • 阿部義彦
    阿部義彦
    @xtc1961ymo
    2025年11月17日
    ブックオフで見つけた、過去に読んだ様な気もしたが、好きな小林信彦の自伝的読書論とでも言うべき評論。これは読めて良かった。まず夏目漱石の猫から始まり、グレアム・グリーン、バルザック、などに触れて面白くなるのは、著者の若い頃から翻訳され始めた、推理小説、そしてSFに関する所はもう圧倒的、何せ実際に江戸川乱歩と交友を結び、雑誌の編集までやらさせられたのですから、横溝正史、カート・ヴォネガット、クリスティ、坂口安吾、頁をめくる手が止まりませんでした。『〈物語〉とは、原則的に言えば、小説の方法の軌跡又は結果である。』そしてリチャード・ブローティガン、ジョン・アーヴィングときて、日文では、大谷崎の「瘋癲老人日記」の面白さについて延々と持説を述べます。その他落語や映画、漫画にまで著者の物語好きは留まるところを知りません。自分もここまで小林信彦さんが勧めるめるのなら一度も読んでないバルザックの『ラブイユーズ』を読みたくなりました。小説家を目指す方ならこの本は是非読んで貰いたいです。小林信彦さんはこの本を含めて絶版が多くて本当に残念、古本市では私がまず優先的に探す作家です。この文庫の表紙を描いてくれた、吉田秋生さんについても触れられてます。何度でも読み返せる本です、もう手放しません。
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