よしのずい
@151438
2025年11月18日
ようこそ、ヒュナム洞書店へ
ファン・ボルム,
牧野美加
読み終わった
借りてきた
読み終わりました。今まさに失業し、モラトリアム期間にいる自分に優しく寄り添ってくれるような話でした。ラノベ畑から飛び出してきたような自分でも、ストレスなくするする読める文体でした。あっさりしていてくどくない印象。
物語自体も淡々と描かれているので、過度に感情を刺激されることもなく、物語とわかっていても疲弊しがちな人間でも、一気に読み進められました。淡々と形容しましたが、その中には様々な人々の悩みと葛藤があり、しかしそれを否定せず、そっとそばで寄り添ってくれるような、そういう物語だったと思います。
皆100%正しくは生きられていない、これから先も、美しくは生きられない。けれど、そういう自分なりにいい人間になれるよう努力しつづける。
この先の見えない、わかりやすい幸せもない、薄暗い世の中で、夢を否定せず、希望を持って生きる。自分を忘れずに、立ち止まることを否定せず、むしろそうして振り返り、整理することが大切なのだ、という言葉に、勇気付けられた気がします。良かったです。借りてきた本ですが、もう一度読みたいので、購入しようかと思います。