たまのきゅうか "若き詩人への手紙・若き女性へ..." 2025年11月18日

若き詩人への手紙・若き女性への手紙
p.38-39〈実に実に正気に満ちた水が、古代の水道を伝って大都市の中に流れ入り、数々の広場の石の白い皿の上に踊り、ひろびろとした大きな水盤の中に拡がり、昼はさやさやと鳴り、夜はそのざわめきを高めるのですが、ここの夜は大きく、星々に満ち、風にやわらかです。それにまたここには庭園があります、忘れることのできない並木道や石段があります。ミケランジェロの考案になる石段、辷り落ちて行く水に型どって、ーーひろびろと傾きながら一段は一段と、波から波が生れるように造られた階段があります〉 リルケのローマ描写。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved