dstar10 "カミュ ふたつの顔" 2025年11月18日

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2025年11月18日
カミュ ふたつの顔
カミュ ふたつの顔
オリヴィエ・グローグ,
木岡さい
モラリスト、正義の人として人気のカミュ、と言ったら安易すぎでしょうが、その表現に一面の真実はあります 本書は迷いと不実のなかにいるカミュ像を掘り下げたもので偶像に対する一撃としては充分な威力があるといえます サイードの「文化と帝国主義」(93年)の中でも指摘されていたカミュの植民地への態度の問題点をサルトルとの論争や小説の構造に至るまで敷衍し論じる内容は一面的過ぎるとの誹りを避けられるものでは無さそうですが、彼の創作物理解への補助線を引いたとも言えるでしょう
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