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@00labo
2025年11月24日
ミトンとふびん
吉本ばなな
読み終わった
20年ぶりの吉本ばなな。読みながら、「こんな感じだったかなあ」と不思議に思った。ここまでドライだったっけなと。
そのドライさが気持ちのいい話だった。
一方で、こんなにつぶさにいろんなことを見ていて認識しているのに、突き詰め切らないで流れに身を任せることが選べる主人公の胆力が不可解だった。
自分が衝動性の高い人間なので……。
最近流行りの『ネガティヴ・ケイパビリティ』が高いってことなのかしら。
「幻影と幻影の間に、ほのかにあたたかい空間があって、人と人とはそこでしか出会えないのだ。」
あたたかいばかりの空間じゃなくないか?と思ってしまったわたしは、まだ人間関係自体に夢を持っているのだろう。
出会えたこと自体に温かみを持てるような境地に行けば悩みもなくなるんでしょうねえ。


