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@FELTz75
2025年11月25日
暁星
湊かなえ
読み終わった
audible
オーディブルを先行して配信しているのを知らずに読み始め、書籍が発売される前に読み終わった。
これは掛け値なしで大傑作と思う。
大傑作なのは、リリースのタイミングも含めて。元になっているはずの歴史的事件の裁判をやっている最中とは。
だからこそ、今読むべき作品だと思う。
というか、この設定で書けるのはもはや勇者。
湊かなえ作品の、不幸が次の不幸をよぶ不幸のミルフィーユ構造が好みなんだが、この作品ではその上位互換と言える構成だった。
前半は独白形式の手記。「告白」なんかと同じ形で、ここだけでも湊かなえを読んでるな!という充実感。
すでに不幸の連鎖が炸裂している。
圧巻の後半では、メタフィクションを合わせてきている。これにより、エピソード間の立体構造が急に目の前に現れて驚く。隠されていた人物造形の深さを目の当たりにする。
大事な人に対する不器用さというか、大事な人の大事な人は自分なのだということへの無自覚の哀しさよ。
でも、大筋では哀しい話のはずなのに、感じるのはそれだけじゃない。希望というにはあまりに小さいけれど、たしかに光がある。
だから辛くないし、なんなら読後感はすっきりしている。
単行本も買ってもう一回読むわ。



