
たにこ
@chico75_11427
2025年11月26日
すばらしい日々
よしもとばなな
読み終わった
初めてよしもとばななさんの本を読んだ。
柔らかくて心に染み込むような言葉を紡ぐ人だな、と思った。
潮千穂さんの写真も素敵で、エッセイと写真が見事にマッチしている。
表紙にある手帳の写真は、エッセイとともに見ると少しうるっとした。



たにこ
@chico75_11427
心に残った言葉
行く道があれば、戻る道もある。
戻る道のことって、行くときはもちろんあんまり考えない。
でも、必ずある。だって行ったんだもん。戻り道はどんな道かわからないけど、必ずあ
るんだと思う。
夫婦だって、結婚するときはいいけど、そのあとは別れるか死に別れるまでずっと戻り道と言えなくはない。
だから戻り道を未知の道にするくらいしか、できることはないと思う。
できれば景色のいい道で。
つまり、ポジティブシンキングをがんばるのではなく、なるべく日々をハッピーでいることしかないんだと思う。自分を不幸にするのは自分の責任だから。(P17)
あの犬との無限の思い出がつまっている私の人生だって、もう折り返し地点だ。私が死んだら、思い出もみんななくなっちゃうのかな?
いや、そんなことはない。どこかにきっとそのまま残っているのだ。だからこそ、戻る道をていねいに、ていねいに生きていこう、そう思った。(P19)
病院の階段をのぼるとき、いつも逃げ出したかった。
全部悪い夢だと思いたかった。死にゆこうとしている父に会うのがこわかった。どんどん意識がある時間が短くなっていくのがこわかった。信じられない、信じたくない、そう思っていた。
でも、逃げちゃいけないと思った。本人は死から逃げられない。だから私が普通に会いに行き、逃げてないところを見せなくてはと思った。
あの、ものすごい向かい風の中でじっとがんばるような気持ち。
なんの希望もないのに逃げないということ。
あれを経験したら、そうとう自分は変わったと思う。
きっと自分が死ぬときにも、なんの希望もないのに最後まで逃げないでいられる、そんな気がするのだ。(P46)
逃げた人は逃げたことを受け止め、逃げなかった人は逃げなかった悲しみと強さを受け止め、ただそれぞれの人生が過ぎていくんだな、そう思う。どっちがいいということもない。どっちも受け止めるものがある、何を選ぶかだ。(P47)