ユメ "胃が合うふたり" 2025年2月20日

ユメ
ユメ
@yumeticmode
2025年2月20日
胃が合うふたり
胃が合うふたり
千早茜,
新井見枝香
作家の千早茜さんと、元書店員で踊り子の新井見枝香さんが、二人で食べに行ったものについて綴る往復エッセイ。気が合う以上に「胃が合う」二人の自由な食べっぷりが、読んでいて気持ちいい。私には気の合う友人はいても、ここまで「胃が合う」相手はいたことがないなと、千早さんと新井さんの自由な友情の形が羨ましくなる。二人の関係は時にピリつくこともあり(巻末の鼎談で千早さんは「もう二度と会わなくなることもあり得るな、と思ったことも事実」と語っている)、綺麗事だけではない友情を記録した嘘のなさがよい。「銀座パフェめぐり編」を読んで、かつて友人と同じく銀座で食べた資生堂パーラーの苺パフェを思い出した。美味しいものを分かち合った記憶はかけがえのないものだ。「神様の国の食べ物みたい」だという、中国茶のお店の〈薔薇と林檎の湯圓〉、私も食べてみたい。
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