
yomitaos
@chsy7188
2025年11月28日
渇愛
宇都宮直子
読み終わった
@ 自宅
この事件に関してあまり知らないまま読みはじめた当初は、「50をすぎたオッサンが、20代半ばの女性から本当に好きになってもらえると思ってたのか?」と、りりちゃんを擁護するような気持ちでいた。その気持ちは読後の今も変わっていないが、りりちゃんの罪を「男女問題」に矮小化するのは間違っていたことに気付かされる。
後半、公開されなかった映画の監督・小林氏が語っている「男性が流されてとか、女性が騙されるとか、そういう話ではなく、困難を抱えている人を巧妙に狙う手口を『ギバーおぢ』と言い換えて罪悪感を減らすっていう、極めて悪質なものだと思います。老若男女に該当する、あのマニュアルはそういうものだと思っています。だからこそ悪だと私は考えます。」という発言が、この事件の罪の核なのではと受け取った。
騙された男性が結果的に4000万円以上も支払えてしまったことから、この人が本当に「弱者」だったのかは今も疑問が残っているが、りりちゃんが作ったマニュアルが社会的弱者を喰いものにしてしまうものなら、その罪は確かに重くなるのも当然か(それにしても、刑期は長すぎると感じているけれど)
ホス狂いの事件が起こるとついつい「男女問題」だと思い込んでしまうが、資本主義およびアテンションエコノミーの際たる歌舞伎町では、男女ともに弱肉強食のバトルロワイヤルが繰り広げられており、そこではシンプルに弱者が喰われていく。
りりちゃんの事件を「男女間のいざこざの延長」として私たちが消費してしまっている内は、何度でも同じように起こると思う。


