
あおい
@booklover_aoi
2025年11月23日
恋とか愛とかやさしさなら
一穂ミチ
読み終わった
Kindle Unlimited
@ 本の読める店fuzkue初台
2025.11.23読了。
話題になっていて気になっていた本。
想像していたよりライトな文章で読みやすかったです。
女が日常的に晒されている『女』という記号について書かれていると感じました。
個人ではなく、『女』という記号として見ることで、美醜、スタイル、性的に好む部位などを採点し、男の欲望の捌け口としてよく、侮っても貶めてもいい、という感覚が描かれているなと思いました。
私自身生きてきてそういう『女』という記号に当てはめられて起こる、痴漢、セクハラ、パワハラなど一通り体験がありますが、声を上げても無駄だと諦めているところがあります。
声を上げても、同情はしてくれるけど解決はしてくれないんですよね。
社会的に『女』であれば「仕方がないこと」「我慢しないといけないこと」とみなされていることに、自分が思っていたより腹が立っていたのだな、とこの小説を読んで気づきました。
後ろ姿がいいと思って盗撮して、顔を見た時にがっかりする、という描写は、個人としては扱っていないことを明確に描いていると思います。
女も男を記号化するのでお互い様な部分があるとは思うのですが、身体的、精神的被害に発展するようなものはお互いに慎しみ、性別関係なく個人を尊重できる社会になっていけるといいな、と思いました。









