
キズ
@kotodama
2025年9月1日
52ヘルツのクジラたち
町田そのこ
読み終わった
「恩で死ぬの?」
ずっと望んできた家族の輪から離れてしまう代わりに、何か得られるものがきっとあると信じていた。
もう、元には戻れない。
マシンガンのように喋ったり、かと思えば潰されそうな恐怖に襲われて泣いたりもした。
2人の前では明るくいようと必死に努め、部屋に戻って1人になれば、その反動で泣き崩れる。
誰にも祝福されない恋をつかもうとした。
もう戻れない幸せ。
私もせめて、いい人になりたい。
自分に向けられた愛情をさがしている。
もう何も期待しない。
52ヘルツの声をあげていた。


