
ぐ
@busy-lake
2025年12月2日
遠い山なみの光〔新版〕
カズオ・イシグロ,
小野寺健
読み終わった
ずっと奥歯に物が挟まってるみたいな気持ちだった。
主人公は言いたいことを言わない。そして言わないまま終わる。
些細な遠慮をしたために、言う機会を逃し続けた。
何かを主張したこともあったかもしれない、
なければこんなに遠くまで来ることはないと思うから。
けれど、決して思い通りの人生になっていないのは、
何かから目を背けてきたから、言うべきことを言わずにいたから、
その皺寄せを受けたのが長女だったんじゃないかなぁ。
そんな気がした。


