
Sanae
@sanaemizushima
2025年12月3日
小さき者たちの
松村圭一郎
読み終わった
石牟礼道子『苦海浄土』、森崎和江『からゆきさん』を読んでとても衝撃だったのが、またこの本を通じて改めて考えたり、新たな面を提示してもらったり。
テキストは水俣、天草、須恵村で、写真はエチオピアのもの。(写真もとてもいい)
テキストと写真は全く別の土地のもの。だけど読んでいくうちに不思議と響き合ってくる。
水俣病患者運動で、とても印象的な川本輝夫さんの言葉
「ぼくの経験では、歴史を動かすのは多数派じゃないんです。ほんとうに志のある何人かですね。」(p103)
組織の中の1人ではなく、組織を離れたひとりの人間として、対話することの大切さ。
水俣病を撮る映画監督・土本典昭氏の言葉を受け著者は言う。
「間接的な『情報』が世の中にあふれている。他者の姿への共感と反発、冷静な分析的言葉がネット上を席巻する。しかし『他者への共感』は、イメージの中の作用にとどまっているかぎり、『他者への憎悪』と同じ地平に立っている。」(p114)
ここには心当たりがある、ハッとした。
「出会ってしまったからこそ、理解や共感など簡単にはできない。その自覚から「うしろめたさ」が生じる。
そうして立ちすくんだあと、何かせざるを得ない状況へと駆り立てるられる。」
映画監督の土本さんでいえば、被害者を撮影することだった。
ひとりの小さな人間として、自分には何ができるのか。
そういった問いを提示してくれた。
著者・松村さんの本、もっと読んでみようと思う。




