
り
@ryohei_13
2025年12月5日
PRIZE-プライズー
村山由佳
終始いやな汗を書きながらドキドキハラハラして読んだ。特に中盤以降。
神のごとく憧れる作家、天羽カインに徐々に信頼されていく編集者の緒沢。少しずつ二人の距離は近くなっていく。緒沢は次第に境界が分からなくなっていき、編集者としてやってはいけないことをやってしまう。「絶対に何か良くないことが起こる」と、不穏な空気が漂うドキドキ感は良かった。
結果として緒沢がやったことは完全に悪だが、そうなるに至るまでの過程でカインに責任がなかったとは思えない。緒沢は愚かではあると思うが、すこし可哀想だとも思った。結末部分は理不尽と都合の良さを感じた。
