
にむ
@ymm1234
2025年12月6日
終末のフール
伊坂幸太郎
読み終わった
数年に隕石が落ちてきて地球が滅亡する。明確な終末、或いは死をテーマにしておいて伊坂幸太郎ってどうしてこんなに爽やかな物語が書けるのか。隕石墜落の発表から数年が経って、各所で見られた暴動も収まって、世界中が疲労と諦めを抱いた時期を描いているとはいえ、そこにあるのは不幸だろうに。事実、不幸に耐えかねて自殺しようとしている登場人物もいるのに、読んだ後にわたしのなかに悲愴感が生じない。むしろ明日もわたしなりに頑張って、ほどほどに生きようとほどほどの活力さえもらえる小説だった。なにか大きな病を宣告されて急に寿命が定められたらもう一回読みたい本。
深海ポールの、愛する我が子を、未来を、一分一秒でも生きながらえさせたいと思うだろうな、と。最後の日を思う描写でちょっと泣いた。


