
米谷隆佑
@yoneryu_
2025年12月7日
老人と海
アーネスト・ヘミングウェイ,
高見浩
読み終わった
アラン・ドロン主演の映画『太陽がいっぱい』を見終えた感覚に似た照りつく晴れの海を思い出した。
寓意をもって読むか、それとも海に抱かれた老人の格闘劇と読むかで評価がよく分かれる、と解説に読んだ時に、これがまさしく名作の現象、抽象度の高さで感想が複雑になることの証左なんだろう。
ぼくには、験を担ぐ老人の気持ちがよくわかる。漁に出る男は、成功を約束されないまま、運や運命論的な旋律に促されて綱を引き、魚を獲る。母なる海、幸運の少年、85という数字……。
肉体と精神の限界、すり減りようを無骨に描く様はまさにハードボイルド。読み応えがあった。

