
ジクロロ
@jirowcrew
2025年12月11日
リハビリの夜
熊谷晋一郎
かつて読んだ
「排泄規範に限らずあらゆる規範というものは、「あってはならない」運動・行動の領域を設定する。しかし私の経験を通して言えることは、失禁を「あってはならないもの」とみなしているうちは、いつ攻撃してくるかわからない便意との密室的関係に怯え続けなくてはならない、ということだ。むしろ失禁を「いつでも誰にでも起こりうるもの」と捉えて、失禁してもなんとかなるという見通しを周囲の人々と共有することによって、初めて便意との密室的な緊迫感から解放されるのである。
規範を共有することだけでなく、同時に「私たちは、気をつけていても規範を踏み外すことがあるね」という隙間の領域を共有することが、一人ひとりに自由をもたらすと言えるだろう。」
p.220
「絶対にあってはならない」例外を一切許さない規範は、身体をこわばらせる。そうして身体の自由度が奪われると、行動の範囲が狭まる。「大胆さ」が発揮できなくなる。
「隙間の領域」とは、人間の寛容性の尺度。そして身体の自由度の担保。