"目立った傷や汚れなし" 2025年12月12日

栞
@shiorinna
2025年12月12日
目立った傷や汚れなし
夫の休職を期に、せどりを始める主人公翠。使わないものをフリマアプリで売っていただけなのに、いつのまにか仕入れ→転売をするサークルに入るまでになる。 夫のためといいながら、いつの間にか転売するために仕入れまで始めるのは、本末転倒だなぁと思いつつ、そもそも休職といってもそこまで困窮しているわけでもない。なのに、夫が欲しいものを買えば文句をいう。フリマで要らないものを売るように、夫まで自分にとっては"いらないもの"と判断したのではないだろうか。 簡単に安く物を手に入れ、使わなくなったらゴミとして捨てることに慣れてしまっている私たち。損得勘定でものをみているうちに、人に対しても同じようなことはしていないだろうか。 夫のいらなくなった服を定価の半額で売る。サークルメンバーの娘が欲しがっているのを分かっていても、あげない。主人公にとって、その子を喜ばすことは、見ず知らずの人に売るよりは価値のないものだったのだろう。 価値があるから売れる品と、価値がないから放置される夫。翠は、これからも自分にとって価値のないものは簡単に手放していくのだろう。
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