
トム
@yukiyuki7
2025年7月30日
わかりやすさの罪
武田砂鉄
読み終わった
読み終えた後に考える
この本は、「分かりやすさ」や「要約」「当事者性」みたいな、一見いいことに聞こえる価値観の裏側をじわっと刺してくる内容でした。
印象的だったのは「どっちがいい?」の二択の怖さ。選択肢が出された時点で、それ以外の可能性が消えてしまうし、二択を受け入れた時点でその枠に同意していることにもなる、という話です。分かりやすさって優しさにも見えるけど、考える余白を奪う面もあるんだなと。
あと「要するに何が言いたいの?」は、受け手側の仕事でもあるという指摘も刺さりました。要約って便利だけど、まとめる人の価値基準で大事な部分が削られる危険もあるし、要し方は人の数だけある、というのも腑に落ちます。
さらに、年齢や当事者性だけで意見の正しさが決まってしまう空気にも疑問を投げかけていて、当事者じゃなくても「自分はこう思う」と言うこと自体は悪じゃない、という視点が新鮮でした。読み終わったあと、簡単に答えを求めるクセをちょっと反省したくなる本でした。
