
紬
@tsumugu
2025年12月13日
暁星
湊かなえ
読み終わった
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家族、学校、仕事…人は皆、何らかの、多くの場合複数の社会に属し、お互いに影響し合いながら生きている。そこには「弱さ」や「欲」はあっても、絶対的な「悪」や「悪意」は存在せず、善意から生まれたものも、間違いなく、少なからず含まれている。
そこがとても難しく、私たちがそこから何をどう受け取るか…だが、生まれる場所もそれへの意味づけも選べない子どもが、偏った社会の中で、こんな風に人生を絡め取られ傷つき、自分の人生を生きることに難しさを抱えもがいているのも事実だ。
これは、宗教2世に光を当てたストーリーだが、そもそもこの世には無色透明な社会はあり得ない。程度の差こそあれ、様々な色が付いている。そういう意味で、私たちは、心底自由、ということはあり得ないのだろう。
でも、かといって全く無力なわけでもない。それぞれが、自分の色と周囲の色とを混ぜ合わせながら、自分だけの色を、個性を実現させていく。そこに人の強さがあり、個と個が混ざり合う連続が人生。その混色に、つながりに、美しさや幸せがあるのかな、と感じる話だった。




