
Chihiro
@chiii_no0
2025年11月25日
ジェイムズ
パーシヴァル・エヴァレット,
パーシヴァル・エヴェレット,
木原善彦
読み終わった
順調に読み進めていたのになぜかラスト10ページで留まり2週間くらい寝かせた後漸く読み終わった
これは人種に限らずジェンダー差別等にも言えることだと思うが、(説教したがる男たちのレビューと重なる部分がある)ある属性への偏見や差別文化に浸かった人間というのはその対象と対話がまるでできないというか、言葉を選ばずに言うと途端に知性が低くなる傾向があると思う。
この物語の中でいえば、後半のジェイムズとサッチャー判事の会話がもどかしくなるようなやりとりだった。
白人同士での会話であれば相手の発言を発言としてそのまま聞き入れ、それに対する返答をするのに、相手が黒人(奴隷)となるとその態度や話し方、発言の中の知識量だとかそういう本質とは異なるところにばかり着目し、「白人のような」話し方をすることができ、読み書きのできるジェイムズに怯えてしまい、会話が何度か足踏みしてしまう。
マジョリティや特権を持つ人々がマイノリティや社会的弱者と言われる立場にある人の意見を同等に意見として耳を傾けるためには、その属性の人々と彼らの間にある数多くの偏見の壁をすべて壊して初めて辿り着ける。
また作品中で登場する黒人には肌の白い黒人が2人登場する。たとえ自身の家族が黒人であっても、自身の肌が白ければ、白人になることを選択する事ができる。自分が黒人(白人)であるという自覚だけでなく、周囲の白人たちが実際に黒人であるか白人であるかの判断を下した末に彼らはその存在になることができるのだ。
マイノリティたちが自身の権利のために立ち上がり声をあげていても、それを社会に浸透させるにはマジョリティらの受容が必要なのだという考えがこの社会には未だに根付いている節がある。(だから「パス」という言葉もなんだかな、と思ってしまう)


