
たなぱんだ
@tanapanda
2025年2月20日

翻訳者の全技術
山形浩生
読み終わった
感想
口が悪いけど、めちゃくちゃ面白かった。バッサバッサと斬っていく感じが心地よい。例えば森博嗣の仕事論系のエッセイとかが好きな人には刺さると思う。
第1章は、山形さんの翻訳に対する考え方がコンパクトにまとまっている。技術がものすごく具体的に書かれているわけじゃないけど、「こんな考え方で訳語を決めている」といった翻訳哲学がよくわかる。実名ありで、他の翻訳者を褒めていたり、とある大物編集者をボロカスに言っていたりもする。
第2章の読書論も面白かった。表面的には辛口でも、言っていることは「もっと気軽に本を読めばいい」「積読してる本も細かいことは気にせずどんどん読もう」と、読者を励ますような温かさがある。読みたい本が溜まりがちな人にとっては、ヒントをもらえる内容だと思う。
それぞれの章は独立してるので、読みたい部分だけつまみ食いする感じで十分楽しめる。