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@46_96
2025年1月11日

村田エフェンディ滞土録
梨木香歩
読み終わった
感想
@ 図書館
梨木香歩といえばの『西の魔女が死んだ』は積読中で、これと『家守奇譚』だけ読んだ形になる。そんな私の中でたった2作の梨木香歩が、終盤に不意に重なって驚いた。
19世紀も終わりのトルコに生きる、彼らの顔がよく見える。温かい日常。その表情までよく見えた分、襲いかかる世界大戦の影が暗く、恐ろしい。
すっかり彼らのことを好きになった後だったけれど、戦争というものはお構いなしだった。自分にとって名前のある人も、そうでない人も、簡単に奪われる。
鸚鵡の、なんて光であることよ。



