記憶の本棚 "許されようとは思いません" 2025年12月15日

許されようとは思いません
いざ唯花が産まれてくると、生活は一変した。泣き叫ぶ唯花がいつ泣き止むのか、あるいは何とか眠ってくれた唯花がいつまで眠っていてくれるのか、まるで見通しが立たない日々が続いた。わかることは永遠ではありえないということだけで、けれど私には常に永遠に等しかった。(『姉のように』より) ------------------------- 母と子の心理描写の巧みさよ。 子育てに奮闘した経験がある人には、まるで心の中を見透かされてるような、あの時感じた気持ちを言葉にするならこれだ!と思えるようなシーンがたくさんで、読んでるあいだ、何度も心をギュッと鷲掴みにされるような感覚だった。 そして今回もミスリードに気付けない自分の注意力、ひらめきの無さよ…‎◜ ॱଳ͘ ༘ יִ * 5話からなる短編ミステリ小説。 どの短編も、結末を読んで今まで思い描いていた世界が一変するような話たち。 一見してイヤミスのようにも感じるが、緻密な心理描写と巧妙なミスリードで「え⁉︎そういうことなの⁉︎」「はぁ、そうきたか」と感嘆させられる一冊だった。
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