
ちとせ
@4wsdig
2025年12月15日

西洋菓子店プティ・フール
千早茜
読み終わった
商店街の中にある、老舗の西洋菓子店プティ・フールをとりまく人々のオムニバス。
なんもかんも表現がめちゃくちゃ詩的だ…ガラスの刺さった太腿から流れる血をおいしそうと思ったシーン、すごい背徳的でドキドキした。
シュークリームで過食嘔吐してる女性の話が痛々しくて、でもその女性に寄りそうでもなく圧倒的な味で『感情』を思い知らせる展開すごかったな…
一番好きだったのは片思いしてるネイリストの女性の話で、「あたしたちは同類、ネイルもスイーツもひとときで消えてしまう自己満足。あってもいいけど、きっとなくてもいいもの」「でも、そんな「なくてもいいもの」にあたしは今まで生かされてきた。それがあたしを強くしてくれた」がすごくよかった。コロナ禍のときによく聞いた不要不急って言葉にモヤモヤしていたことを思い出したよ…
「実りがないからといって、恋をやめる理由にはならない」めっちゃめちゃかっこよかった!!!!!
それにしても祐介の振り回されようを思うと亜樹のこと好きになれないというか嫌い寄りだな…と思ってたんだけど、最後のばあちゃんからのサプライズ(?)で「かわいいとこあんじゃん…」になったので話のまとめ方がうまーい!




