しおり "薬指の標本" 2025年12月16日

しおり
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@Kaffee5888
2025年12月16日
薬指の標本
薬指の標本
小川洋子,
小川洋子(1962-)
題名通りの感想で申し訳ないのですが、なんだか「標本」のような閉鎖的ではあるが窮屈ではない、不思議な雰囲気の一冊でした。 恋の話というには少しだけ歪なような、誰にも触れられない二人だけの表しようのない関係性があってそれが秘密ごとのようで覗かせてもらってることが悪いことのように感じられました。 標本、というと理科室の後ろに飾られていた生き物などを思い浮かべる。ここの標本室は音や思い出なども標本にすることができる。封じ込めて、腐らないように、出てこられないようにするのだ。忘れたくない記憶をそこに置いていくように。私なら、何をお願いするだろう。封じ込めて、出てこないように。逆に言えば、忘れたくないような思い出もそこに残しておくこともできるということだ。 不思議な雰囲気であり、センシティブな雰囲気もある素敵な作品でした。冬にぴったしな気がします。
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