
saeko
@saekyh
2025年12月16日

さみしくてごめん
永井玲衣
ちょっと開いた
永井さんは学校の先輩だ。
昔、自分の幼さゆえに迷惑をかけ、「あなたはいろいろな人を失望させました」というメールを受け取ったことがある。それ以来交流はない。
前後の記憶もあいまいなほど過去の出来事だが、人から「失望した」と言われたのは人生でいまのところそれが唯一の体験だ。
その衝撃と申し訳なさと恥辱の気持ちが淡くただたしかに深層に残っており、屈折した罪悪感で永井さんの著作にはなかなか手が伸びなかった。
またそれとは別に、知人がひとかどの者になっていると自分が何者でもないコンプレックスが刺激されるようで微妙な気持ちがあり、距離を置いていたのだが、母に無理やり借りさせられた(?)ため少し読んだ。
世界に対する解像度が高い人なのだなと思う。わたしはそんなに細やかに具に世界を見て面白がったり訝しんだり驚いたりできない。きっとわたしだけでなく多くの人ができないから、彼女はひとかどの者になったのだろう。これを感性と呼ぶのだろうか?
永井さんはたしか学生の頃からブログを書いていて、それがとにかく面白かった。そのユニークな着眼や発想は、所与のものもあるだろうが、昔から積み重ねてきた言葉にして出力するという行為が、洗練されていま実を成しているということなのだろう。
それを素直に、すごいと思い、また何者でもない自分にいたたまれなくなって、本を閉じた。


